【授業研究】ある学校での研修会の時のことです。
最近の私は「対話的な学び(グループワーク)」を活性化し、「深い学び」の促進を積み重ねながら「主体的な学び」の質を向上させるには以下の3つが大事としています。
その3つは「内容目標(コンテント)と態度目標(プロセス)を設定する」「活動中の振り返り(プロセス)を促進する」「活動後の振り返り(コンテントとプロセス)を促進する」です。その「活動中の振り返り」は「質問で介入する」ことです。その前提に「安全安心の場を設定る」ことがあります。
「質問で介入」とは「チームで協力できていますか?」「確認テストまであと10分ですが順調ですか?」などと質問することです。
若手の保健体育科の男性が「なるほど、なるほど」と共感してくれました。「頑張ります」と元気よく返事をしてくれました。終了後、一旦退出したのですが忘れ物を取りに帰ると、その先生が「あ、実はちよっと困っています」と呼びかけてくれました。
「運動部の指導をしています。その時は結構乱暴な声をかけています。さっき教えてもらった『チームで協力できていますか?』という言葉遣いとはだいぶ矛盾しちゃうんですけど、どうすればよいですかね?」
これは私の授業を推進するとしばしば出てくる矛盾です。
「その矛盾はこれからあちこちで出てきます。最終的には丁寧な言葉遣い、安全安心の場づくりができる話し方と態度にした方が良いと思います。生徒にとっても先生にとっても、です」
「?」
「先生にとってもは不思議ですか?あなたがいずれ転職するときのためにです。他の職場で運動部指導の時のような乱暴な言葉遣いをする職場はどんどん減りつつあります。乱暴な指導をしない職場に行ったら困るじゃないですか。だからです」
「ああ、なるほど」
「ただ、すぐに切り替えるのは難しいですよね。少しずつ、で良いと思います。チャレンジしてみてください」
周りで聞いていた先生たちも「なるほど」「退職してからのためにもなるね」とうなずいていました。授業改善の大きなテーマの一つになっていきそうです。
アマゾンはこちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4382057744/
小林のHPはこちら。研修会講師のご依頼もこちらからどうぞ。