閉じ籠り生活2ヶ月の学び(1)

【授業研究】3,4月の2か月間に現地に出かけて指導した研修会はたった1回だけで終わりました。過去の状態だったらヒマでヒマで退屈していたかもしれません。私はパチンコをしませんが、わずかに開いているパチンコ店を見つけて遠出する人の気持ちもわからないではありません。しかし、現実は閉じ籠っているにも関わらず忙しくて、充実した毎日を過ごしています。タスクが多すぎてこなしきれないほどです。この時期に学んだことを整理しておきます。

 第1はZoomに関することです。ざっと以下のことを学びました。
(1)Zoomの使い方をきちんと学び直した。
(2)Zoomを使ってオンライン研修会を実践し始めた。
(3)個人や組織に対してZoomの使用法の案内を数多く始めた。
(4)Zoomを使うアイデアも膨らんだ。
(5)Zoom以外のアプリにも興味が広がった。

 (1)について。まずは知り合いが提供しているメール講座を受講しました。すでに数年前からZoomで講師を務めるなどの経験がある私にはメール講座で充分でした。丁寧な説明を読み、実際に動かしてみることでほとんどの内容は2~3日で理解できました。

 (2)。ありがたいことに勉強を始めるや否や複数のオンライン研修会の依頼が来たので、すぐに取り組みました。ここでは単にZoomを使って皆が同時に集まる、講義をする、ではないプログラムにチャレンジしました。それは事前視聴動画を案内しておき研修会では講義をしません。まず、見てきた人たち同士でグループに分かれて感想や質問を共有します。その後、全体で質疑応答をします。チャットルームに質問を列挙してもらう方法も効果がありました。その後、エクセル表にリフレクションを記入してもらいました。

 これらの方法は「非同期学習」→「同期学習」→「非同期学習」を有機的に組み合わせるということです。理論的に学んで、すぐに実践してみましたが、これは実に有用です。各学校で始まったオンライン授業でも取り入れて欲しい考え方です。

 (3)。自分が使えるようになってきたので色々な人にその良さを伝えました。電話やメールで「まずは遊んでみましょう」と誘いました。そこで様々な機能があることを紹介すると多くの方が興味を持ってくれました。中には「同僚と一緒にもう一度やって」と依頼されたり、「職場全体に広げたいから使い方研修会をやって」の依頼があり、すでに数回実施しました。いくつかの教育センターや教育委員会がZoomを使ったオンライン研修会の検討を始めてくれました。

 (4)。アイデアも膨らみました。相談係をしてた私はZoomを「教育相談・カウンセリング」に使うと良いと考えています。外出しにくいこの時期、外出したくない子どもたちのためにZoomで面接すると良いと思います。電話では表情が見えないので難しいですが顔が見えるのは強みです。更に保護者を含めて三者で面接する時も使えます。子どもは家から、保護者は職場から、先生は自宅or相談室からということができます。
 もう一つの大きなメリットは「記録できる」ことです。相談の秘密は保持しなくてはなりませんが、しばしば「言った言わない」のトラブルが起きています。記録することで「密室の相談係」の安全も守ることができます。

 (5)。Zoomを使って色々な人と交流していると「こんなことができないかな?」という話が出てきます。試してみるとマニュアルに示されていない使い方がわかることもあります。最近は一種の発掘のような楽しさを感じています。仮想背景を使えることがわかるとあわてて部屋を片付けなくてもよくなります。自分の顔を出さずにアバターのような画像を出すことができます。気楽な場では楽しそうです。Zoom以外のアプリにも興味津々のものがあります。色々なことを調べて使ってみようと思います。
[この項続く]

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