スプレッドシートが効果的

【授業研究】最近、スプレッドシートを使いまくっています。おもな用途は3つです。1つはオンライン研修会の前に「非同期学習」の教材として配布している「事前視聴用動画」を見た後に「気づき・感想・質問」を書いてもらうためです。2つは研修会終了後の「非同期学習」としてに書いてもらう「振り返り・質問」のためです。3つ目は、校内での授業改善運動を続けるための情報交換のためです。それぞれについて詳述します。

 第1は 事前学習のためですが、以下の効果があります。➀他の人の書き込みが見えるので他の人が「動画を見た」「感想を書き込んだ」という進捗状況が見えます。これが軽いプレッシャーになって書き込みが早まります。➁他の人の感想や質問を読むことで気づきが広がり研修会への意欲が高まります。➂事前に講師も見ることができるので進捗状況や質問の傾向などを事前に知ることができます。

 第2は終了後の「振り返りと気づき」の効果です。➀オンライン研修会の最後の5分間はオンラインにしたままでスプレッドシートに振り返りを書いてもらいます。ここで書き終わる人はほとんどいないのですが、終了後の書き込みが早くなります。提出しない人はほとんどいないようになります。➁講師としてはリアルタイムで見ることとができる楽しみがあります。最後の5分の記入でも書き込んでいる人がリターンキーを打ち込むたびに表示されるので刺激的です。➂受講者は他の人の気づきを読むことで「気づき」の幅が広がり深まります。

 第2にはもうひとつ「事後の質問に回答できる」ことがあります。今まで私はこのことに苦労していました。リフレクションカードを書いてもらってもなかなか返却もできず、質問に回答もできなかったからです。このモヤモヤがスプレッドシートで解決しました。事後の書き込みをパワポにコピーします。それを整理して見やすくします。その上で、コメントしたい書き込みや回答したい質問を赤字にします。それを基にパワポで音声録音をしながら回答とコメントを吹き込みます。あとは、それらを動画に編集し、youtubeにアップします。これを配信して質問への回答を終わりとします。時にはこれを見てもらったことを前提として、更にオンラインで「質問会」を行います。

 第3は例えば校内で授業改善に取り組むために「○○をやろう」と目標を立てます。でも、誰も実践しないことはよくあります。そこで「実践のちょっとした成果や考察=ティップス」を書き込むためのスプレッドシートを作ります。すると「○○先生がこんなことをしている」「△△先生のこの実践は効果ありそうだ」という広がりができてきます。私もこれをリアルタイムで見ながらアドバイスなどを書き込みます。これはまるで一緒に職員室にいて実践報告を聞いているようなリアル体験になります。

 これだけの機能を無料で使えるのはすごいことです。Zoomでリアルタイムの対話を楽しむだけではなく、継続的な情報交換、継続的な学校単位のアドバイスをオンラインでできるメリットをうまく構造化したいものです。

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