学校改革のレバリッジポイント

【授業研究】ありがたいことに連載3年目も後半に入りました。組織的な授業改善のアンケートを少しずつ取っていますが、組織状態の分析もできそうなデータが出てきています。学校改革というと、「モノ(校舎・制服・道具等)の改善」や「イベント(生徒にやらせる行事・お祭り・プレゼン大会)」などになりがちです。見た目は派手ですが、それらが増えると先生たちは疲弊し、愚痴や内部批判が増えて、「組織の関係の質低下(ダニエル・キム)」が起きかねません。

 私はモノやイベントでは学校改革は困難だと思っています。色々な理由がありますが、その1つに「教師全員が力を合わせる活動」になりにくいからです。担当する人・しない人、仕事の多い人・少ない人、などの凸凹が人間関係にひびを入れるからです。

 その点、「教科授業の改善」は全員が取り組みます。〈共創的OJT〉とも言えそうな変化が起きます。〈働き方改革〉にもつながります。これは〈技(スキル)〉に注目している強みでもあります。「組織的な授業改善」も公開授業研究などのイベントはそれほど効果がないような気がします。そんなことも連載で今後取り上げたいものです。