「無理やり質問させられるのはイヤ」(1)

【授業研究】ある研修会のリフレクションカードからです。

「しばしば各グループから無理やり質問を出すように指示される研修会があります。

 私はこれがとても嫌でした。

 小林さんの研修会はそんなことはひとつもなくて、

 リラックスできて、参加しやすい研修会になったと思います」

 確かに「全員が1つずつ質問してください」とか「各グループで1つずつ出してください」と強制される研修会は私も経験がありますが、嫌なものです。そうすると「仕方がなくて」出す質問はあまり現実的でない質問になりやすいものです。そもそも、嫌々質問を出さされるのでは「主体的な学び」からは遠ざかります。

 私は何年か前から、以下のやり方を工夫してきました。強制しなくてもたくさんの質問が出てきます。上記のコメントのように好評の研修会になります。その概要を説明しておきます。研修会講師の人や、授業担当の先生たちには試して欲しいものです。

1 全体構成。

 (1)最初に進め方を説明する。(2)グループをつくる。

 (3)短時間説明をする。(4)グループで話し合いをする。(5)質疑応答の時間をとる。

2 各段階の概要

    (1)最初に進め方を説明する。私は以下のように説明します。

  「対話的な学びを促進するために以下の進め方をします。協力してください」

  「全体を2~5のパートに分けます。各パートを以下の構成にします。

   ➀講師が10~15分間の説明をする。

   ②各グループで話し合いをする。質問をつくる。2~3分間

   ③全体で質疑応答をする。5~10分間」

 (2)グループ形成

   隣近所の人たちで話し合いをする仲間を決めます。

   2~6人くらいで「一緒にやりましょう」と挨拶をしてもらいます。

 (3)短時間説明をする。

   講師(授業者)が説明する。決めた時間を守って説明する。

 (4)グループで話し合う。

   印象に残ったこと、なるほどと思ったこと、ひっかかりを感じたこと、

   反論したいこと、などを出し合ったうえで質問を考える。

 (5)全体で質疑応答をする。

   5~10分間の制限をして質疑応答をする。

 (6)全体の説明が終わったら、リフレクションカードを書いてもらう。

 各段階にはより詳細なスキルが必要です。明日以降に説明します。

[この項続く]

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