佐賀・武雄市が「反転授業」

【授業研究】色々な方が注目してシェアされている記事です。私が注目する点をあげておきます。元の記事はこちら。↓
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201309230473.html?ref=nmail
 気になることが2つあります。第1はその目的です。記事では長所を2つあげています。1つ目は「一人ひとりが自分のペースで学べること」。「わからない子は何度でも繰り返し勉強でき、理解の早い子は、早い再生速度で聞くことができる」。2つ目は「結果として、子どもの学習時間は増えること」としています。私が気になるのはここです。記者の理解不足なのかもしれませんが、「生きる力」「言語活動の重視」「思考力・判断力・表現力の育成」とつなげていないことが気になります。単なる、知識詰め込みが目的になりはしないかということです。
 第2はその懸念です。記事では「課題が3つある」としています。1つ目は「子供の学習意欲を高める魅力的な教材を作れるか」、2つ目は「低学年ほど、大人が映像を見るよう促す必要があり、保護者の協力が欠かせないこと」としています。そして、3つ目は「教師が『教え込む人』から、『子どもとともに考え、話し合う人』へという、役割の変化にどこまでついていけるかだ」としています。
 この最後は反転授業で示されている「壇上の賢人sage on the stage」から「学習者に寄り添う導き手guide on the side」のことを指しているのかもしれないのですが、微妙に表現が異なります。私が最も気になるのはここです。この「教師にとって必要な転換」を実現するために教育委員会はどのように取り組むのでしょうか?注目したいところです。
 ついでに。「保護者の協力が不可欠」も気になります。結局、宿題の強化、家庭学習の強制、親と子供関係の歪み…になるのでは?