「どの方式の新しい授業にも役立つファシリテーション・スキルが大事なんだよ」

【雑感】Bさんの話は続きます。
「それでね、今度の研修会では、小林さんにこの問題を乗り越える方法を教えて欲しいわけよ」
「ふーん。というと?」
「小林さんの授業で30分も40分も生徒に話し合わせているじゃない。でも、生徒達はあんまり横道にそれないし、確認テストはほぼ全員が100点とるし…、あれは俺たちが構成的グループエンカウンターやカウンセリングで学んだスキルをうまく応用しているんだろうと思うわけさ」
「まあ、そうだよね」
「でもさ、俺は少しは理解できるところはあるけど、それでもきっと見えていないところがたくさんありそうな気がするんだよね。まして、カウンセリングなどの訓練を受けていない人から見れば、何やっているのかわかんないと思うんだよ」
「たしかにそうだよね。しばしば『生徒さんたちはよく勉強しますね』と言われて、おしまいだものね」
「そうでしょ。生徒が勝手にやっていると見えちゃうよ。だから、多くの先生達は『ウチの生徒じゃできない』とあきらめちゃう。でも、小林さんが使っている方法は誰でも使えるようになるものなんでしょ」
「そうそう。そうなんだよ。それは伝えたいと思っている所なんだよ。でも、その訓練をやるにはなかなか難しいところがあってね。時間もかかるし、サポートしてくれる人たちも必要だしなあ…と悩んでいる」
「そうだろうね。もうひとつ。その方法ってさあ、小林さんの物理の授業だけじゃなくて他の「○○方式」みたいな授業にも使えるでしょ?」
「ああ、もちろん。どんな方式でやるにしてもこのファシリテーションスキルは役立つし、不可欠だと思っているよ」
「それって大事なところなんだよ」(この項続く)