【授業研究】あまり自分の著作を検索することはないのですが、偶々検索をかけて見つけたブログにとてもうれしい気持ちになりました。そのブログの名称は「学者たちを駁して~人文書中心の読書感想文~」。2019年05月01日の記事のテーマは〈小林昭文『アクティブラーニング入門2』の感想〉とすばり拙著を読んだ感想が書いてありました。以下、うれしい箇所の抜粋です。[ ]内は小林の感想。
火炎瓶を投げて浪人した上に、大学に入ってからも
(空手にハマって)三年留年したという、ある意味よくある経
歴の持ち主が書いた本のせいか、
マルクス主義の述語が唐突に出てきてギョッとする
(2017年発行の本です)。
[いつも「珍しい経歴ですね」と言われるのですが
「よくある経歴」と言われるのは久々。私と同年代の人だから?]
◎本書の特徴は、かつての学校の授業のような先生から生徒への
一方通行型の講義ではなく、対話[dialog]を重視した講義に焦点を当てた点にある。
私は「対話」はダイアローグ[dialog]の訳語と理解しています。この言葉に人数のニュアンスは含まれていません。その簡単な意味は「一人ではたどりつけないアイデアや結論にたどり着くプロセス(多田孝志)」です。
「対話的な学び」を促進するために、
問題を「一人では解けないしくみ」をあえて作ることさえしているらしい。
[ここを読み取ってもらえたこともとてもうれしい!]
◎ 対話や弁証法を重視したアプローチとしてまず第一に思い浮かぶのは
カウンセリングやコーチングの技法だが、カウンセリングはあくまで
先生と生徒、医師と患者のよう な「一対一」の関係を前提とした
対人関係技法である。それに対して、セミナーの講師は「一対多」が
基本だから、カウンセリングの諸技法を杓子定規に講義で実践しよう
とするとどうしても支障が出てきてしまう。
そこで、著者が注目するのが、構成的グループエンカウンター*1、
非構成的グル ープ、Tグループ*2、MLT*3、GWT*4といった
グループダイナミクスの諸技法だ。中でも特に、レグ・レバンスが発明し、
ワシントン大学のマーコード教授が体系化したマーコード方式の
アクションラーニングセッション(ALセッション)が本書の特権的
な参照項となっている。
◎ ALセッションの特徴は、セミナーの参加者全体に
《質問で介入する》ことで「対話的な学び」を促進することにある。
質問自体はパターン化され、介入のタイミングさえもパターン化
されている(「定例介入」という)。詳細は本書にゆずるが、この点
に関する本書の実践的な記述は、セミナー参加者全体に対して
質問を投げかけることで参加者を巻き込んでいくタイプの
セミナー、講義の最中に参加者からの質問が飛び交うような
コール&レスポンス型のセミナーを目指していく上で大いに参考になった。
[この方はセミナー講師としての必要性から拙著を読んでくれたようです。
シフトしているようです。その方法として拙著が役に立つのなら、
これはとてもうれしいことです]
◎引用元は以下です。
http://rodori.hatenablog.com/entry/2019/05/01/184020
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