「AL型授業」をやるのも初心者、指導する方も初心者なんだよね〜

【雑感】某研修会の依頼を受け、テーマ設定について担当者達とやりとりをしています。もう、10年以上のつきあいのあるBさんからの「課題」に興味津々です。Bさんは私と共に「教育相談(カウンセリング)」を学んできた仲間です。
   「うちに初任者が来たんだよ。でね、初任研の1つとして校内で研究授業をやるんだけど、今回は〈話し合いだかグループ・ワークだかを入れた授業をやれ〉ということらしかったんだよね。そうい言われてもさあ、初任者は普通の授業だってよくわかんないのに、〈話し合い・グループワーク〉なんてもっとわかんないよね。その上、指導担当をする俺たちにも何の事やらわかんないわけよ」
   「で、まあ本番の日がきたわけさ。生徒達がグループになって話し合っていたんだけどさ、話の内容が、まあ、雑談のようにみえるわけさ。そしたら、反省会で校長が『なんだ、あれは!』って叱っちゃったんだよね。そりゃまあ、校長がそう言いたくなるのもわからないじゃないんだけどね」
   「でも、これってまずいよね。言語活動しろとか、話し合い・グループワークしろとか言っているのに、現場ではどうやって指導していいかわかんないんだよ。そうすると、結局、大した授業ができないわけさ。となると、『話し合いを入れた授業なんてだめだよね』とか『グループワークを入れた授業なんて役に立たない』なんて話になって行きそうな気がするわけさ」
   「これって、昔、カウンセリング研修を広めたときと一緒なんだよねぇ。多くの人たちにカウンセリング研修を受けさせるためには指導者が必要だというので、促成栽培して指導させたじゃない。その結果、あまり実力のない指導者にあたった人たちは『カウンセリングを入れた生徒指導なんてダメだ』『カウンセリングなんて役に立たない』って感じたんだよね。で、カウンセリングブームは衰退してしまった。その二の舞になるんじゃないのかなあ」(この項続く)