「体罰」が絶えないのも教育技術の軽視が原因!?

【「教育相談」転身のススメ5】余談です。体罰が絶えないのも教育技術の開発・伝達・指導がないからです。「怒鳴る」「殴る」という「技術」しか持たない教師に「その手は禁じ手」と言うのは簡単。でも、「別の手」を教えないのは「ひどい!」。
 それでは「剣道の闘いに刀(竹刀)を使うな」というのと同じです。「その手」に変わる「別の手」をきちんと教えてから、「こちらを使いなさい。体罰につながる技術はダメよ」と言うべきだと思います。実は私自身がそうでした。
 「荒れる学校」で空手の経験を活かした生徒指導をしているときに先輩教師から「そんな指導をしていたら、そのうち体罰でクビになるぞ」と叱責されました。「他の手を教えないで、その手を使うなはおかしい」と反論すると、「これからはカウンセリングだ。勉強してこい」言われました。これが私にとっては重大なターニングポイントになりました。
 そこには、怒鳴ったり殴ったりしなくても生徒を動かすための理論と技術があったのです。