コンセンサスゲーム「砂漠で遭難したら」

6/4(土)の講師ではコンセンサスゲームとしては「月世界で遭難」を用いました。このデータは2011/5/7の記事に取り上げましたので、そちらを参考にして下さい。ここでは、当日資料配布だけにした「砂漠で遭難」をとりあげます。ワークシートはダウンロードして使えます。

 このワークを私は「物理Ⅱ(3年生向け選択講座)」の4月冒頭に使います。理由は①人間関係づくり、②対話の効果を実感する、の2つです。やり方は簡単です。①資料を配付する。②「最初は個人作業なので話をしないできいて下さい」と宣言しておきます。③ワークシートにある遭難状況を読み上げる。④自分の考えで優先順位を12品目に対して表の中に番号を記入します。
 ここまでが個人作業です。次はグループで話し合って「グループとしての結論」を出します。この時の注意点は「じゃんけん」や「くじ引き」で決めないと言うことです。必ず全員の総意で決めていきます。コンセンサスゲーム=「合意形成ゲーム」り大切なところです。
 終わったら解答のプリントを渡し、ワークシートの裏面の作業を行います。この作業は解答からの距離を計算するものです。ほとんどの人は、「個人の結論」より「グループの結論」の方が、正解に近づきます。これを私の物理の授業では「これが対話の効果です。だから問題演習ではみんなで話し合った方が正解に近づくし、理解も深まると言うことです」と説明します。これはとても説得力があります。お試し下さい。
 尚、このゲームは「月で遭難」よりとても難しいです。特に、「自ら歩いて救助を求めるか」「救助を待つか」の方針を定めることが分かれ道なのですが、生徒たちの大半は「自ら歩いて‥」を選びます。正解は「救助を待つ」なのです。そこで、話し合いの途中で「専門家の分析によればこうです」と方針については解説をしています。このあたりはグループによってさじ加減が必要な気がします。
WS「砂漠で遭難したら?」.doc 直