久しぶりの対面研修会

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【授業研究】逗子市立小坪小学校に伺いました。久々の対面での研修会です。手順はオンライン研修会と同じです。事前視聴用動画を送り、スプレッドシートに感想・質問を記入してもらい、当日は質疑応答です。

 最近の私はオンラインの時に「コンパクトな質問」と「コンパクトな回答」が大事と言い続けています。参加者の皆さんに「コンパクトな質問」をしてもらうには私自身が「コンパクトな回答」を実践して「モデルになる」ことが必要だと意識しています。「モデルになる」は「リーダーシップを発揮する」=「人を巻き込むこと」だからです。久々の対面で感じたことは、このあたりの意識はオンラインでも対面でも変わらないことです。むしろ、以前の対面の時より、意識が高まっている気がします。

 これは私が目指していることの実現でもあると言えます。というのは「伝統的な形式の授業(研修会)」「(対面の)いわゆるアクティブラーニング型の授業(研修会)」「オンラインの対話型の授業(研修会)」が「バラバラなスキル」で構成されているのでは、授業者は大変です。次々に新しいスキルに振り回されてしまうからです。

 もう1つ感じたことがあります。土曜日のオンライン研修会は数十人の主に初任者の方対象のオンライン研修会でした。いつもの形式でしたが、スプレッドシートの書き込みは多く、当日の質問も次々に出てきて、「良い意味の緊張感」があった気がします。それに比べると昨日の対面での研修会は、のんびりした雰囲気でした。

 これは『セレモニー』の問題かもしれない、と感じました。「研修会の会場に移動する」「席を並べて講師を見る」「講師紹介を聞く」‥などの形式を踏んでいくことが「研修会に参加している」という実感を味わうことになり、安心感や満足感が生じてしまうのかもしれません。某高校長の「校内研修会の目的は講師の話を聞くことになってしまっている」という言葉がよみがえります。

 ということは‥。対面型の研修会で、オンライン研修会と同様に、良い緊張があり、無駄な時間を省き、「参加すること」「その場で話を聞くこと」が目的化しないような工夫が必要だということかもしれません。講師の私が「質の高いオンライン研修会」をつくり提供することで、「参加者の学びの質」が向上しました。これにより講師の私もこれまで以上の「質の高い研修会」を体験することができました。弁証法の「対立物の相互浸透」です。その私は対面型研修会に戻ると、物足りなさを感じているということです。このことが、対面型研修会の質を高めるための工夫につながりそうです。

 その意味では「対面研修会」も「オンライン研修会」も経験する現在の仕事の状況は、私自身のトレーニングと研究にはとても良い構造ということのようです。

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