リフレクションカードを基にした動画作成

【授業研究】主にフランス在住の日本語教師の皆さんのオンライン学習会の講師を務めました。2週間前に1回目を行ったうえでの続きでした。

 1回目は「オンライン講座」そのものが私にとってもまだ「新しいチャレンジ」でした。そこでスタッフの皆さんと丁寧な打ち合わせを行いました。事前視聴動画の作成にもかなり時間をかけて色々な工夫をしてみました。本番のころには他のオンライン研修会の講師も増えてきて少し慣れてきました。そこで2回目に向けては新しいチャレンジをしました。

 それは1回目のあとで提出してもらっていたリフレクションカードに対する返事です。ずいぶん前から研修会講師や授業者として提出してもらうリフレクションカードの活用に悩んできました。このカードは「書くだけ」でも生徒や受講者には大きな効果があります。授業・講座の振り返りができ、気づきを明確にすることができるからです。

 しかし、メンバー同士でその振り返りや気づきを共有することは更に「広く深い気づき」を得ることにつながります。それがなかなかうまく出来ないことが気になり続けていました。高校物理では時々「最近のリフレクションカードのコメント」としてワープロで打ちなおして配布していました。学校単位の研修会の後でも同様なことをしていました。後者は多忙になるとなかなかできなくなっていました。

 大学の授業では前回のリフレクションカードのコメントの一部と質問を、次の授業の冒頭で取り上げていました。学生のコメントをパワポに打ち直して、これを表示しながら見せたり、質問には回答していました。これはかなり効果がありました。

 オンライン講座を始めると「非同期学習」と「同期学習」をどうデザインするかが大事であることがわかり始めました。同期学習の効果を上げるために事前の非同期学習に何をつくるかがカギになります。そこで他の方もやっている事前視聴用動画作成にチャレンジしていました。その過程でパワポに簡単に音声を吹き込み、動画に変化できることがわかりました。

 そこで思いついたのがリフレクションカードを基にした事前視聴用動画作成です。前回の講座の後のリフレクションカードはオンラインで書き込んでもらいました。スプレッドシートにしたのは書き込みながら他の方の内容を見ることができるからで、これだけでも気づきが広がる効果を期待しています。その内容の一部をパワポに転載します。

 その転載したコメントや質問に対して音声で解説しました。これを動画にしてyoutubeにアップして事前に見ておいてもらい、当日は「質疑応答中心」としました。効果は大きいものがありました。質問は多岐にわたり、途切れることがありませんでした。事後のリフレクションカードを見ても大くの方に深い気づきが得られたことがわかりました。

 この方法は私にとっては比較的楽な方法なので、今後も継続しようと思います。私のオンライン研修会の方法の定番がだんだんと定まってきている気がします。

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