「振り返り」の重要性と具体的な方法(2)

【授業研究】私が「リフレクションカード」を導入した時のエピソードです。2007年度に大幅な授業改善を始めた私は「コルブの経験学習モデル」を理論的な中核に据えました。そのために「振り返り」を重視することになります。「振り返り」の構造は「いつやるか」と「どこに焦点を当てるか」でそれぞれが2つの構造に分かれます。このことは後述します。

 いずれにしても生徒に「毎回振り返りをさせる」ことが大事になります。しかし、その当時は「振り返り」という言葉も「リフレクション」という言葉もほとんど使われていませんでした。そこで高校生が納得する説明と、受け入れやすいネーミングを考えました。結果は「リフレクション」を採り入れ、「リフレクションカード」をつくることにしました。この時に生徒に説明のように説明しました。

 物理では「リフレクション refletion」は大事な用語です。光などの「反射」という意味です。英和辞典を引くと"reflection"の訳語には以下が並んでいます。
「(光・熱などの)反射、(音などの)反響、(鏡などの)映像、(水などに映った)影、
 よく似た人、(状況・事情などの)反映、投影、影響、熟考、内省」(weblio)

 「反射」は当然としても「熟考・内省」と出てくるのは不思議ですよね。これはこういういわれがあります。顔に付いた汚れを私たちは直接見ることはできません。でも鏡に映すと見えますよね。つまり鏡に反射(reflection)した自分の顔を見て〈気づく〉というわけです。このことからreflectionは〈気づき・振り返り・反省・省察・反省〉などの意味にも使われるようになりました。

 物理の授業も私の説明を聞いて「終わり」にすると、みんなはこの時間に「何がわかったのか」「わからなかったのか」「話し合いができたのかどうか」「次の時間にはどう臨もうか」などということを考える機会はありません。そこで「リフレクションカード」です。鏡みたいなものです。この時間に自分は何を学んだか、わかったこと・わからなかったことは何か、話し合いはできたか、次はどうしようか‥などを考えて「気づき」を得るための「鏡」がリフレクションカードです。これを使って「コルブの学習サイクル」を回すことができる大人になりましょう。

 以上です。これは大成功でした。生徒たちは初めて聞く「リフレクションカード」でしたが、物理に関わる用語だと受け止めると抵抗なく理解してくれました。最近では「振り返り」も「リフレクション」も小学生でも知っている時代ですから、こんな苦労は不要かもしれません。でも「なぜ、反射=reflectionが、振り返り・気づきという意味なの?」と質問されたら、こんな解説も役立つかもしれません。お使いください。[この項続く]

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