非同期学習は楽しいのですが‥

【授業研究】以前に非同期学習は教師(講師)にも起きると書きました。今また、これを強く実感しています。同時に昔と同じ問題に直面していることに気がつきました。

 普通「非同期学習」は学習者(生徒・学生・受講者)がそれぞれの時間に事前視聴用動画を見たり、感想・質問をスプレッドシートに書き込んだり、他の学習者のコメントを読むことで、「学習者に学習の機会が生じる」と説明されています。それはその通りなのですが、そのスプレッドシートに私は最近、回答やコメントを書き入れています。それにより、私自身も考えたり調べたり気づいたりという学習が起きていきます。その意味では講師にも「非同期学習が起きる」ことを実感しています。

 ところが困った問題も出てきました。今週の私はなかなかハードなスケジュールで、オンラインや対面での講師が毎日続いています。特に金土日の3日間連続です。この3日間の講座にスプレッドシートを設定したので、水曜日あたりからこれらを読みコメントを書くのにかななりの時間を割いています。それはとても楽しいのですが、「リフレクションカードのコメント」と同じ問題が出てきてしまいました。

 高校物理授業を大改革した時に、私はリフレクションカードを作りました。最初は形式も二転三転したのですが、すぐに行き詰りそうだと感じたのは「コメント」でした。全員にコメントを付けて返却すると毎日数十枚~百枚程度に書かなくてはなりませんでした。当時は物理選択者数が少なかったのですが、それでも負担感がありました。

 しかも書き続けていくと「やめると生徒を傷つける」可能性があることに気が付きました。そこで、シヤチハタの検印だけを押して返却することにしました。このことを研修会ではしばしば先生たちに伝えています。

 スプレッドシートに当日より前にコメントを書く作業でこれと同じことが起きつつあることに気が付きました。以前は一部の質問・感想にしかコメントを入れていませんでした。最近は楽しくなったので、ほぼ全ての感想質問にコメントを付けることもあります。そうなるとコメントを付けていない人に「悪いかな」という気持ちになります。無理をしてでも「書き込まなくては」という気持ちになります。これはリフレクションカードの時と全く同じことです。ここは乗り越えなくては‥と感じています。

 どうやって?を考え中です。シヤチハタの検印のように「見ました」の印をつければよいと考え始めました。また、今の形式では誰にコメントを付けたかどうかが一目瞭然になります。「あの人にはコメントしてあるのに、私にはコメントがない」と傷つく人が出やすくなるかもしれません。ここはコメントを書く位置を修正することで改善できそうな気がします。或いは短いコメントにするとは音声入力にするとかに変更する方法もあるかもしれません。

 これらのことを私は「良い気付きが起きた」と感じています。「やってみたからわかったこと」だからです。日曜日のオンライン講座まではこのまま頑張りますが、それ以降はやり方を変えます。

※昨年秋から継続しているオンライン連続講座の案内は以下です。
◎「みんなのオンライン職員室」はこちら→ https://minnano.online/
◎「Find!アクティブラーナー社」はこちら→https://find-activelearning.com/
◎「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」は
  こちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4382057744/

f:id:a2011:20200204054022p:plain

◎お問い合わせ、研修会講師等のご依頼はこちらへとうぞ。
  →akikb2★hotmail.com ★をアットマークに替えてください。