「基本スキル・基本パターン」と動画編集

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【授業研究】継続しているオンライン講座の1つはテーマが「個人の授業改善」。組織的授業改善の前に、まずは自分自身の授業を改善しようという人たちに、オンラインで授業動画を撮影したり、それを見て指導したりしています。月イチの定例会では時間が足りなくなってきたので、「ゲリラ学習会」も始まりました。

 希望する人が授業動画を撮影して、それを基に私が指導します。マンツーマンではつまらないので、同じ講座に参加している人たちには案内して実施。かなり急に、集まれる人たちだけでやるので「ゲリラ」です。となると、定例会のように50分間の授業動画を見てもらい、TAGURUというオンラインツールを用いてコメントを書き込む時間も取れません。そこで私が「授業動画ダイジェスト」を作成してみることにしました。

 目標は「10分以内の動画」。それでも授業の概要、特に授業者が私の「基本スキル・基本パターン」を意識した授業をしていることがわかるようにしようと目論んでいました。結果は「10分00秒」の動画になりました。(※これが2/12の記事で触れた動画です)

 当初はかなり困難な作業になると思っていたのですが、やってみると意外に簡単にスラスラと進みました。その理由はこの先生が、きっちりと「基本パターン」を意識して授業を構成しているからです。「起立・礼」は簡単にしてスタート、スピーディーな復習トレーニング、ワークの目的・手順・時間の指示、長いワーク、確認テスト、確認テストの教えあい、振り返り、と授業のフェイズの転換がとてもはっきりしています。子どもたちも、ワイワイ発言する、集中して聴く、質問する、立ち歩いて相談する、静かに振り返る‥とテキパキと転換していきます。

 それぞれのフェイズにより「求められる基本スキル」も変わりますが、この明確な転換により、授業者も意識を転換しつつ使うスキルがスムーズに変わります。私もそれを意識して字幕を入れていきます。

 「ゲリラ学習会」に参加した人たちは全員このダイジェストだけを見て参加。それでも十分に学ぶことができました。忙しい時間をやりくりして行う「授業研究」には50分間の授業を10分間程度にダイジェストした動画を使うのが良いような気がしてきました。

 尚、この授業者は小学校の先生。昨年9月から私の講座を受講しながら授業を変えたとのこと。わずか数か月で、私とリアルに会うこともなく、直接私が授業を見ることもなく、授業改善が進むということも実証できたようです。先生たちの研修の仕方も大きく変わりそうです。