【授業研究】文章力トレーニングの記事に関して再びコメントをいただきました。それについて感じたことを整理しておきます。まずはそのコメントです。
> 後半もありがとうございます。
> 漠然と文章力を上げる!というよりも、
> どんな文を書きたいのかというイメージも
> 大事なのだろうなと感じました。
> 私は長くて要点が掴みづらい文を書いてしまうので、
> 章立てして述べる練習として、
> 小林さんの連載を書写してみたくなりました。
まさか私の文章を手本にしようという人が出るとは思いませんでした。もしかして、そんなことを考えている人が他にいた時のために、書いておきます。
上記のコメントにもあるように「どんな文章を書きたいか」を明確にしてください。その上で、以下のように考えている人にならお役に立てると思います。私の文章の特徴を提示しながら、どこが役に立つかを整理しておきます。
(1)授業改善をテーマにしていること。
現場で起きていることや私が体験してきたことを書いていますから、
同じように「授業改善」を考える人には役立つと思います。
特に「授業実践者」には役に立つと思います。
(2)具体的な事実を必ず取り挙げていること。
私は毎回、授業改善に関する「具体的な事実」を提示しています。
その事実の取り上げ方や記述の仕方は参考になると思います。
事実と解釈の区別も意識しています。これは真似して欲しいところです。
(3)読者は「1回しか読まない」ことを前提にしていること。
読者はそれほど時間がない人を想定しています。
「連載」ですがその回だけしか読まない人を前提に書いています。
そこで言葉の定義などは毎回簡単にでも触れるようにしています。
(4)読者が「あれ?なんのことだ?」と前に戻らなくても
読めるように意識していること。
(3)ともつながりますが、忙しい人が読むときに、
意味がとりにくい文章にならないように気を付けています。
(5)原稿用紙約10枚分(正確には4,500字程度)であること。
この字数は「短いレポート」として手ごろです。
少し長めの「まとめ」は約30枚(12,000字)をめやすにします。
(6)いわゆる「小論文」の形式を守っているのは冒頭です。
最初の「囲み」が「要約(サマリー)」、
最初の「小見出し」の前が「目次」。
この程度だと3~4個が一般的です。
(7)あまりお勧めできない私の「遊び」もあります。
時々、体言止めを多用しています。
これは字数調整のためと、リズムをよくするためですが、
報告書や論文など「正式な文章」では不可です。
また、時々「私は‥」と個人的な意見を書いています。
もう2年も続いている連載なので許容されますが、
一般的にはこの表現はお勧めできません。
(8)文学的な表現は避けています。
小説や詩歌のような言いましはほとんどしません。
読者はそんなものは求めていないと思っているからです。
ざっとこんなところです。ご参考に。