「ほめると質問」で文章力アップ

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【授業研究】授業改善をテーマにしてオンライン連続講座の講師を担当しています。第3期の新しいチャレンジのひとつは、「先生たちの文章力アップ」を取り入れたことです。その狙いは2つあります。

 1つは授業中の説明能力は個々の先生たちの「文章力」にあるということです。論理的に無駄なく「文章を書く力」が、生徒たちにとってのわかりやすい「説明をする力」の元になるからです。何人も知っている出版社の編集の皆さんは口をそろえてこう言います。「きちんと書ける人は話も上手。話が上手だから文章がうまいとは限らない」。

 2つは教師としての実践を論文として人に伝える力をもって欲しいからです。私は偶々、物理学や空手を通して文章力を磨くための厳しい指導を受けてきました。40代にはこれも偶々、雑誌や新聞に投稿したり連載を担当させてもらいました。そのおかげで色々な会社の編集の方に文章についてのアドバイスをもらえました。

 そのおかげで単行本を何冊も書くことができました。その一方、定年退職した先生たち、特にその後、大学の先生などに誘われた方たちからの嘆きも何回も聞きました。それは大学の教員になるためには「実績報告」が不可欠です。論文、単行本、共著などを一定数報告することが必要です。その時になって「何十年も教師をやってきたのにそれを示す論文の1つも書いていないことをこの年になって初めて知った。後悔した」と言います。せっかく授業改善に挑戦するなら、その自分の足跡を残してほしいからです。

 ではどうやって文章力を伸ばすのか?私の経験では「添削を受ける」のはあまりお勧めできません。添削してくれる人の考え方や力量にも左右されるのですが、多くの場合文章の言い回しを修正してくれます。しかし、段落の枠組みを教えてくれる人はあまりいません。ここから始めないと、アタマの中を論理的に整理することもできません。

 昨夜はこの「文章力アップ」のための「初めての」オンライン講座でした。おおむね好評でした。私の「ほめると質問」のコメントを受けた方が、「もっともっと書きたくなった」と言ってくれたことが一番うれしいことでした。それ以外にも皆さんの勘違いがいくつもあることがわかりました。これらはこのあと少しずつこのブログでお知らせしていきます。