授業見学&振り返り会連続

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【授業研究】新しいオンラインツールを用いた授業研究が徐々に拡大してきました。以前から継続支援している高校で初めての本格的なこのツールを使用しての「オンライン振り返り会」を行いました。3~4年前に変化がありました。それまでは年に1~2回の研修会に出かけていましたが、理事長さんから「もっと1人1人の授業の腕を上げて欲しい」とリクエストをいただきました。当時の私にとってはかなりの難題でした。

 そこで編み出したのは1コマの授業時間に3~4人の授業を見る方法でした。なるべく教室の近いところに見学する授業を配置してもらって、50分間の間にそれらのクラスを何度も行ったり来たりします。おおむね廊下から見ていきますが、時折、教室内にも入ります。その次の時間にその時の授業者3~4人を集めて振り返り会をします。

 私が各先生たちに短いアドバスをして、その後は皆さんからの質問に対する回答です。それを管理職や授業改善のコアチームが観察・記録するという方法です。これにより、1日に10人以上の先生たちにアドバイスできます。当時は泊まり込みで3日間行きました。合計30人くらいの授業を見ていました。

 これが私にとってとても良いトレーニングになりました。1人の授業者を見ている時間は10~15分程度です。これを前半、中盤、後半に分けて見に行きます。これでおおむね授業者の力量と良い点、改善すべき点は把握できるようになりました。何人かの先生たちが「なぜあんな観察の方法で、私たち一人ひとりの授業の特性をきちんと把握できるのかが不思議で仕方ないです」と驚いてくれました。

 この基礎があるので現在、オンラインで授業観察して、新しいツールで質問やアドバイスをすることにも腕を上げました。今回はツールの整備が遅れたので、5人の授業者の授業動画を見たのは一昨日から。各授業を1時間程度かけて視聴しコメントを入れました。昨日はそれを基に5コマの「オンライン振り返り会」。2日間合わせて10時間以上をかけて支援していました。少し前ならヘトヘトでした。最近は体調も良いし、慣れもありさほどの疲れはありません。むしろ、新しいことができることへの楽しさの方が勝ります。

 たぶんこれほどたくさんの「現場の」「普段の授業」を見ている人はそうはいないはず。これによる研究成果も着々です。他の人ができないことを通して見えてきた新しい授業改善の方法・スキル・理論をこれから次々に発表していきます。ご期待ください。

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