新しいソフトに挑戦

【授業研究】初めて盲学校の研修会を引き受けました。授業や発表を聞いた後で講義と質疑応答をします。対面で行うのですが、いつものように事前視聴用動画を作成して届けることにしました。ここで1つ問題が生じました。この動画を全盲の先生は見ることができないのです。

 事前視聴用動画はパワポを使って説明をします。そのスライドを「読めばわかることは説明しないで」解説しています。従って全盲の先生には何を言ってるのか理解できません。担当の方からは「全盲の先生たちのpcにはワードの読み上げ機能がついています。ワードで送ってもらえると聞くことができます」と連絡を受けました。
 以前、弱視の物理の先生と一緒に仕事をしていたことがあるので、この機能は知っています。でも当時の機械はとても読むのが「下手」でした。今でもそんなものだろうと思います。もう少し気持ちよく聞いてもらえるようにしようと考えました。
 そこでいつもの方法で動画を作成した後で、全盲の先生たち向けの説明を別につくることにしました。この方法だと文章量がとてつもなく大きくなります。手作業で打ち込むのは気が遠くなります。

 この問題を解決するために思いついたのがoffice365のワードについている「ディクテーション」機能です。私が音声で読み上げると、自動的に文字に変換して書き込んでくれます。更に「読み上げ」機能も使ってみることにしました。テストしてみると「ディクテーション」はかなり正確です。「読み上げ」の音声は聞くに堪えないので、有料の音声ソフトを使うことにしました。有料ソフトを以前にYouTuberを目指したときに購入したままだったので試してみると、この読み上げはなかなかよくできています。速さや抑揚を調整していくと満足いく読み上げになりました。

 昨日行った手順は以下です。①パワポを見ながら声を出して説明し、ディクテーション機能で文字化する。②読んですぐにわかるミスは1スライドごとに手直しする。③プリントアウトして音声ソフトを使って聞き、間違いや不自然な個所を訂正する。④確定した音声データを出力して完成です。

 出来上がった音声データは「文字数は1万3千字=A4で10ページ」「読み上げ時間は35分間」となりました。このすべてを手作業で打ち込み、読み直して修正をかけていたら何日もかかったと思います。しかし、上記の手順で行ったことで、途中のんびりやっていたこともありますが、実質3~4時間で終了しました。この方法はなかなかよいです。時々、使うことになりそうです。

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