「認知症の第一人者が認知症になった」

【授業研究】NHKスペシャル認知症の第一人者が認知症になった」の再放送を見ました。カウンセリングの勉強を始めた時から、心理学の学びの一環としてアルツハイマー認知症についても教えてもらい、興味を持っていました。

 自分自身が70歳に近づいてくると他人(ひと)ごとではなくなってきました。そんなこともあって、この番組に興味を持ちました。印象に残った場面が2つありました。1つが次の場面でした。認知症医療の第一人者、長谷川和夫さん(90)が講演会で話をするときに最後に予定していた歌を歌うことを最初にいきなり始めてしまい周囲が慌てる様子です。似たような場面をかなり以前に見たことがあります。高名な方の講演でしたが最初に説明した手順とは全く異なる話に終始してしまい、時間もオーバーし、進行役がとても苦労していました。

 2つ目は長谷川さんの場面でも高名な方も、周囲がそれを「止めよう」とすると瞬間的に「苛立つ」ことです。この種の反応は認知症と思われる人たちとの交流の中で何度も体験してきました。多くの場合、これらの症状(現象?)は認知症の結果ととらえられているようです。私は結果だけでなく、原因でもあるような気がします。

 周囲が「待って」「順序が違います」「時間がオーバーします」などということに対して、「それはなぜ?」「どうするんだっけ?」「私が間違えた?」などと自分を「振り返る」「メタ認知する」「状況を受け入れる」で、自己の正しさを前提にして自分が「責められた」「否定された」と感じ過剰防衛している気がします。

 それをやめれば、常に「人の言うことを聞き」「状況を受容し」「メタ認知に努める」ことで認知症と呼ばれる「反応」を減らすことができるのではないかと思いました。講演会講師を務めることが多い私です。気を付けたいものです。

※秋から継続しているオンライン連続講座の案内は以下です。
◎「みんなのオンライン職員室」はこちら→ https://minnano.online/
◎「Find!アクティブラーナー社」はこちら→https://find-activelearning.com/
◎「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」は
  こちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4382057744/

f:id:a2011:20200204054022p:plain

◎お問い合わせ、研修会講師等のご依頼はこちらへとうぞ。
  →akikb2★hotmail.com ★をアットマークに替えてください。