「耳の痛い話を届けるには‥?」

【授業研究】研修会でグループワークをやらなくても"clica"を使うと簡単に参加している人の感想や質問をリアルタイムで把握できます。その発言内容はあとでダウンロードして編集することもできます。

 ある研修会の最中の発言で気になる発言がありました。それは「こう言った耳の痛い話を、本当に届けたい人に届けるにはどうしたらいいですか?」という発言です。これには数個の「そう思う!」のリツイートがありましたから、共感する人が多かったようです。これは開始早々に私が「最初に強調したいこと」を話している時の発言です。

 私は「最初に強調したいこと」で話しているのは以下の4つです。➀成績が下がる授業改善などない!②授業改善と仕事量削減はセットにすべき。③最初は「生徒の活動量増加」から取り組む(繰り返し、「えー」「あー」などをやめる)。④ワンウェイをベースでも学びの質は向上できる。それらのことに、「そうだそうだ」と思うけど、こういう耳の痛い話を本当に聞いて欲しい人にはなかなか届けることができない、ということのようです。

 同僚や上司から、例えば「えー、あーが多い人」に「それはやめた方がいいよ」と言えば喧嘩になりそう、と言うことなのでしょう。私は、いわば「身内だから言いにくいこと」は「部外者に言ってもらうこと」だと思っています。私のような研修会講師に「耳の痛い話を言ってください」と注文しておくことです。

 私は打ち合わせの段階でよくそういう質問を管理職にしています。「私からみなさんに言って欲しいことはあります?」。「外部の講師ですから、少し嫌われても大丈夫ですから」などと話しています。そして「聞いて欲しい人」がどう反応するか、リフレクションカードに何と書くか‥に注目しておくと良いと思います。

 色々な意味で校内研修会の講師を現場の方は「うまく利用する」ことを考えるべきだと思います。内容を全部お任せではなく、何をしてくれるのかを良く聞いて調整したり、「これだけは言って欲しい」ことをお願いしたりするべきです。高いお金と、みんなの時間を使っているのですから‥。

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