【授業研究】新刊の発売早々にアマゾンにレビューが投稿されました。
その内容が実にうれしくて感動しています。
「出版が遅くなったからこそ‥」と題したレビューは以下のように
始まります。
> この書の内容に関わるセミナーに参加したのはもう1年以上前。
> ずっと首を長くして出版を待っていた。
> ようやく!という思いで購入。
待っていてくれていたというだけでうれしいのですが、
そのあとのひと言はぐさりと来ました。
> 正直な感想として、
> 予定通りではなくこの時期の出版になったからこそ良かった!
> 読む必要性がさらに増した!と感じた。
その理由をこのあとに書いてくれています。ぜひ、アマゾンのページでご覧ください。みなさんが授業改善に取り組んでうまく行っているから、或いは、うまく行っていないから、ひょっとしたら、踏み出せないでいるからこそ‥今、読んでいただきたいと思います。ある意味ではブームが過ぎたからこそ、じっくりと「授業改善」を振り返って欲しいものです。その意味で「出版が遅くなったからこそ‥」、お役に立つ本になったと言えると思います。
私はこの本の中で「授業改善は外部に出かけて先進校見学をしても、イベントに何度も参加しても、あまり個人や現場での組織的な授業改善の効果はない」と書いています。同様のことをキャリア・コンサルタントとして高名なエドガー・H・シャインも書いています。
「組織コンサルタントの経験から私が学んだのは、理想的な組織の類型化や優良他社のベンチマーキングはほとんど役に立たないということだ。私が関わってきた組織では、そこでの文化的な意味や制約の中でだけ、自らの問題を解決できていたからである」
(「対話型組織開発(中村和彦訳/英治出版)」p-23)
どうぞ、今こそ、ブームの隆盛衰退に振り回されることなく、学校の外を見て回るのではなく、現場を見つめ直してください。自分たちの学校の在り方を見つめ直し、自分自身の在り方を見つめ直してください。「入門3」は同僚と一緒に自分たちを見つめ直すための考え方やスキルとツールが満載です。みなさんの学びの一助となると思います。
シャインは以下のように続けています。
「問題は永久的に解決されるわけではなく、単に改善されるだけだ」
「(中略:‥従ってクライアント(学校教育では授業者)は)
ほとんど永久的に学び続けなければならない」(前掲書p-24)
私も学び続けたいものです。この投稿のおかげで「入門4」「入門5」の執筆の意欲が高まりました。
アマゾンレヴューの最後は以下で締めくくられています。
> …そういったことを初心に戻って再考できる著者の優しさに溢れた書である。
本当にありがたいコメントです。執筆は実に孤独でストレスにさらされる作業なので、私は何度も挫けます。このコメントを支えに次の執筆に向かいます。投稿者の方に改めて熱くお礼申し上げます。
◎新刊「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)は
小林のHPはこちら。研修会講師のご依頼もこちらからどうぞ。