書き続けることで理解できること

【授業研究】1冊書きあげました。こちらは急がざるを得ない理由があったので、「アクティブラーニング入門3」は半分くらいまで書いたところで中断していました。昨日から、書きかけの原稿を読み直しながら、頭の切り替えというか整理をしています。そのプロセスで気が付いたことがあります。

 私は教師・授業者・担任の活動に体系的な一貫性を持たせたいのです。例えば、授業の構成を考える時に「ここはアクティブラーニング」「あそこはワンウェイ」と区別することがおかしいと思っています。同様に「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」をバラバラにして、「この活動は主体的な学び」などと説明することに違和感があります。授業時間全体、更には授業以外の時間も含めて生徒たちが「アクティブラーニング」や「主体的・対話的で深い学び」を実現できるようにするための研究をするべきだと思っています。

 少し前に書きあげた本のテーマは「主に担任活動」の在り方についてです。授業改善は通常、教科担当の授業者としての活動を取り上げて論じることになります。しかし、現場では「授業者」は多くの場合「担任」でもあります。その「担任活動」は、クラス経営、クラス開き、いじめ防止、道徳教育、服装頭髪指導、遅刻防止指導、生徒指導(生活指導)、キャリア教育、同和教育、教育相談などの多岐に及びます。

 この「授業者としての活動」と「担任活動」が矛盾していると感じることが多々あります。それを繋げるべきだと論じ、その具体的な方法とツールを紹介しているのが書き上げた本です。6月にはほんの森出版から発行されます。詳細が決まったらこのブログでご案内します。

 仕切り直して書こうとしてのは「組織的な授業改善」についてです。ここでも私は生徒に「主体的・対話的で深い学び」を実現させようとしているのに、教員同士の活動が「強制的に行われたり」「受動的にこなしたり」になりがちであることに抵抗し続けていました。この構造自体は10年前にほぼ解決できたのですが、書き始めて感じているのは、組織的な授業改善運動の中にも「授業スキルを向上させる仕組み」が一貫して存在するべきだと感じているということです。振り返って書き始めると、随所にその構造が組み込まれていることがわかります。当時は意識していなかったことも、今は理解できるし、言語化できるのは、書き続けているからだと思います。

 書き続けていられるのは「本が売れている」からです。「売れているから出版社が書かせてくれます」。その意味で、読者の皆様に感謝感謝です。今年度中に、3~4冊を出すことになると思います。お楽しみにお待ちください。

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◎「入門2」はこちら→ https://www.amazon.co.jp/dp/4382057477

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