健康で長生きするためにも「対話的な学び(協働的な学び)」が必要?

【授業研究】昨夜(2016/10/29(土)21:00-22:00)放映されたNHKスペシャル「あなたもなれる“健康長寿”徹底解明100歳の世界」を見ました。「サーチュインと呼ばれる特定の遺伝子を活性化させれば、人間の寿命は10年延びる」ということがわかってきているようです。問題は普段はOFFになっているこの遺伝子のスイッチをどうやってONにするかです。「空腹(カロリーカット)」がそのスイッチと言われています。
  昨夜の放送では、別の視点を解説していました。それは慢性炎症。慢性炎症の数値が高いと健康寿命が低下する。これに関係するのがCTRA遺伝子群。ストレスを受けるとこの遺伝子群が働き健康寿命が短縮する。満足度が高いとこの遺伝子の働きが弱まり慢性炎症が低下し、健康寿命が延びる。
興味深いのはここから。「満足度」の高い人にも慢性炎症が高い人がいる。そこで「満足」の内容を詳しく見ると、「(自分のための)買い物」「食欲」「性欲」など、「個人的な満足」が高い人は慢性炎症が高く、「(人を喜ばせる)買い物」「社会に貢献する喜び」などの満足度の高い人は慢性炎症が低く健康寿命が長い。どうやら、「個人的な利益・個人的な満足・競争の勝利」などは健康寿命を短くし、「利他的な満足、社会貢献の満足」は健康寿命を長くするということになるらしい。
  となれば、教室で「1人で、黙って、助けを求めず、他者を助けることもなく」学び続けて、その生き方を身に付けることは健康長寿につながらない。「対話的な学び(協働的な学び)」を身に付けることは健康長寿にもつながるということになります。授業改善の意義づけに、こんな視点を取り入れたいものです。