埋もれている多士済々

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【授業研究】先日(2021/6/8*)のテーマに続く考察です。最近、GSC(グループ・コンサルティング・サービス)の動きの中で、新しい先生たちと知り合います。その中には「凄い人だなあ」と感じる人たちがいます。例えば、すでに新しい学びを実現する授業を独自に編み出し実践している人、停滞している学校の中で本を読んで着々と自分の実践を広げている人、私の話を聞いてすぐに関連図書を読んで実践し生徒の反応を大きく据えている人、なかなか動かない職員会議の中で自分でできることを探して少しずつ動かし始めている人‥感動的です。
(*)新しい社会貢献(=ビジネス)の形 - 授業研究AL&AL

 いわゆる「アクティブラーニング・ブーム」の中で拙著を通して、色々なイベントを通して、多くの人たちに出会ったときにも、全国の「凄い人たち」にお会いしました。そのころお会いした「凄い人たち」は、大学に異動したり、退職したり、ヘッドハンティングされたりしました。何があったのは詳しいことは知りませんが、せっかくの逸材が「現場から離れていく」と感じています。

 最近出会った人たちも、昔知り合った人たちも、先日*の記事で述べた「10%の人たち」です。その「10%の人たち」が現場から出ていくのが「もったいない」とつくづく思います。ただ、気持ちがわからないではないです。小中高校の「現場」では、満足できる評価を受けることもないし、ともに切磋琢磨する仲間も見つからないのだろうと思います。昨日の記事で書いた「良質な学びと創出の場」があれば、「現場で活躍しつつ、自己成長を図ることができ、満足を得ることもできる」のではないかと思うのです。

 それらの人たちが力を伸ばして、再び「現場を支援する」ことができ、社会的な評価を得ることになり、経済的な評価も高まる仕組みをつくりたいと考え続けてきました。Mさんの話は大きな刺激になり、考え続けています。これから、何人かの人たちに相談していきます。そのための説明資料も作り始めました。もう1つ大事なことは「私がティーチングしない」ことです。私の知っていることや、役立つ資料や著作は提供するとしても、「学校のように計画的に教えること」はたぶん「10%の人たち」には役に立たないのだと思います。むしろ「角を矯めて牛を殺す」になりかねないのだと思います。

 今は埋もれている多士済々をみつけ、それらの人たちにとっての「良質な学びと創出の場」を作ることで、「現場にいながら、成長できる仕組み」をつくり、さらに力を蓄えて「現場を指導する人たち」になるような流れを作りたいものです。

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