小学生のころに身につけた勉強方法の問題点

【授業研究】ピーター・センゲは「大人たちが持っている問題点は学校で培われた」ということを問題視していて、従って、ビジネス社会の問題点の解決は教育改革なしにはありえないと主張しています。その視点を意識していると、それを裏付ける事実にしばしばめぐり合います。ある研修会後の感想のひとつが以下です。
「『一人で解けるまで考える』という、小学生時代に先生に指示された勉強方法の学びの効率の低さとその危険性について、考えさせられた」
 「なるほど」と思いました。多くの大人たちは、「わからないことを質問する」にの抵抗があります。「人に聞くのはけしからん」と公言する人もいます。私は長年、これが不思議でした。「わからないことを知りたいのは当たり前」と思っていましたし、「どうして?」と質問するのも当然と思っていました。実際には、その活動は煙たがられたり、嫌がられたり、時には叱られたりしてきました。その理由が少しわかりました。
 この方は、AL型授業を生徒役として経験する中で、「質問したり、みんなで話し合ったりした方が、効率が良い」と感じたのでしょう。その通りです。AL型授業が広がれば、「一人で考え続けるなんて効率が悪い。みんなで考えようよ」が常識になるかもしれません。早くそうなってほしいものです。