【授業研究】東海地方の某高校を訪問して校長先生と情報交換をしました。そのときに「この教科書、知っていますか?」と出してくれたのは、中学校の数学の教科書でした。初めに教科書の構成や使い方が載っています。そこには、「話し合いをしましょう」と出ています。「上手に話し合うには…」という記載もあります。本文中には「話し合い」のための問いも随所にちりばめられています。まさに、「言語活動の重視」を意識した教科書になっていました。その高校に進学してくる生徒は全員がその教科書で学んでいるとのことでした。
「これでは中学の先生たちは常に生徒を話し合わせなくてはならなくなりますね」と言うと、「残念ながら、100%そうなっているわけではなさそうなんだけどね。でも、この教科書で話し合いを入れる先生は増えたと思いますよ」とのことでした。
私は以前にあちこちの教科書会社の方に不満を言っていたことがあります。それは、「編集する人が実際の授業を見たことがないのではないか。どんな授業をイメージして、その中でどう教科書を使うかを考えていないのではないか」というものです。どうやら、その不満は事実と食い違ってきたようです。もっと、AL型授業に適した教科書がどんどん作られることを期待したいものです。