教科書を終わらせるのは生徒の安全安心を確保すること。

【授業研究】しばしば、私の授業のことが話題になるときに教科書が終わるかどうかという話になります。そのときに気になるのが、「教科書を全部説明しないと不安」という話が出てくることです。これは「先生の不安」です。
 一方で生徒たちは「教科書が終わらないと不安」なのです。これは現場で生徒たちと話をしているときに何度も聞きました。「あの先生の授業の早さでは教科書終わらないんじゃないとか心配なんですよね」「終わらないんなら、自分でやるか予備校に行くか早く決めなくてはならないから…」「先輩からあの先生は教科書終わらないと聞いたから、予備校に行っています」などです。
 私はグループワークをする時の原則に、「生徒を安全安心の場におく」ことを重視しています。「教科書を終わらせる」ことも生徒の安全安心を確保することのひとつだと思っています。