「その道を行けよ。論文を書けよ。教えてやるよ」

【雑感】久々にU教授に会いに行きました。数年前にまだ試行錯誤の連続だった「AL型物理授業」の方法に悩んでいたときに、U教授の本に出会いました。どうしてもお会いしたくて、知り合いのつてを頼って、押しかけたのが始まりです。時々、研究会等に出かけてお会いしていたのですが、この半年くらいはタイミング会わず、ごぶさたでした。
 退職後のご挨拶と近況報告もしたかったのですが、何より、自分のスタンスと今後の方向性について相談したいとメールを差し上げていました。とてつもなく多忙な先生が2時間も時間を空けて下さいました。もうこれだけでも感謝感謝。猛暑の中を歩くのも苦になりませんでした。
 話は痛快。「メール読んだよ。小林さんの授業の本質はなんだい?」テーブルに着くなり、単刀直入の切り込み。「本当にやりたいことは?」「ホントにそう思ってる?」「みんなが言ってることに俺は反対なんだけど、小林さんはどう?」その後もズバズバと切り込まれ、普段、おまり話していない「授業研究」の本質や周辺について深い話をすることでぎました。「小林さん、深いなあ」「小林さんは本質的に教育者だよ」…この大先生にこう言われたのは至福でした。
 結論が冒頭の発言です。授業実践者として「毎日、授業をする」段階は終わりかけていると感じました。「実践を広げる。実践を語る。実践を手ほどきする」ことをしていますが、「今、やっていること」と「本質的に見据えていること」は意識的に区別しなくては行けないことを自覚しました。次の段階への準備の必要性をずしりと感じました。61歳の誕生日を目前にして、退職後の数ヶ月を振り返り、今後10年くらいを見渡す良い時間になりました。U教授には感謝感謝です。