「明治維新」「第二次世界大戦敗戦」に匹敵する大転換点?!

授業改善の必要性3】「工業化社会」から「知識基盤社会」への転換は、日本においては「明治維新」と「第二次世界大戦敗戦」に匹敵するほどの「大転換」です。
 色々なところに出てきますが、ここでは偶々見つけた、平成16年(2004年)の厚生労働省の資料を引用します。「転換期の社会と働く者の生活」〜働く者の生活と社会のあり方に関する懇談会〜の一節です。
【引用開始】(歴史的転換期にある日本社会と新たなパラダイムの創造)
 戦後の経済発展により、日本の平均寿命は、男女とも世界一になり、一人当たりGDPも世界でトップクラスになっている。日本社会は、基本的には、戦後社会が目指した豊かな長寿社会を達成したと言えよう。
 しかしながら、働く者の生活に眼を向けると、雇用面での不安、収入・収益の減少による生活不安、老後の不安等が高まっている。
 経済のグローバル化や技術革新の進展に伴い、市場競争が激化する中で、長時間労働や仕事に追われることによるストレスが生じ、仕事に充実感や生き甲斐を感ずる者の割合も高くない。
 他方、自らの才能や能力発揮できる働き方や能力を生かせる仕事を希望する者も多く、時代の閉塞感を打ち破ることが待望されている。
 現在は、「工業社会」から「ポスト工業社会」への移行期にあるととらえることができ、明治維新第二次世界大戦の敗戦に匹敵する大きな転換点を迎えている。日本社会は、いわば「第三の歴史的転換期」の中にあると言えよう。【引用終了】
 明治維新も敗戦も私たちは大きな転換点になったことを知っています。どちらも多くの命が犠牲になり、国家の形が変わったからです。しかし、工業化社会から知識基盤社会への転換では、多くの人が亡くなったわけでもなく、国家体制が転覆したわけでもありません。それ故、多くの人たちに充分には理解されにくいのです。(この項続く)
【引用元】http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/07/s0720-1.html#mokuji