なぜ授業改善が必要かは、あまり理解されていない??

【雑感】某所での会議の中で、「そもそも、どうしてアクティブラーニング(能動的学習)型授業が必要なのか、よくわからないんだよね」という質問が出ました。そこで、概ね以下の項目について話をしました。
 「工業化社会から知識基盤社会(情報化社会)への変化が起きた」「それにともなって社会が求める人材が変化した」「工業化社会における学校教育システムはその時代に必要な人材を育成するためのシステムだった」「その特徴は、『学校パイプライン説』と『ヒドゥンカリキュラム』に現れている」「要するに1%の優秀な(記憶力と出力に長けた人)リーダーと、99%の優秀なフォロアー(忍耐力、従順性、協調性に優れた人)が必要な人材」「日本はこのシステムで大成功した」
 しかし、「知識基盤社会では知識はいつでも誰でもどこでも獲得できるものになった」「リーダーが持つ10年前の知識では役立たなくなるほど社会の変化が激しくなった」「全員が自分で考え、判断し、行動できることが必要になってきた」「このような人材を育成するにはワンウェイの授業では無理」「従って、授業のあり方を変えなくてはならない状況になった」
 この話は「大受け」。「面白かった」「知らないことが多すぎる」「これはみんなにもっと教えるべき」などの声が続出しました。この反応は私にとってはよい気づきを促してくれました。それは「このような情報を手短に伝えることは、授業改善を進めるのにはとても大事だ」ということです。社会科科学、社会学、経済学、教育学などにまたがるこの知識を伝えることも私の役割だと理解できました。