新しい授業のヒント〜文部科学省のビラ3

  さて、文科省のビラ第3弾です。今度はこう言っています。
「生徒に板書をうつさせるだけ」では<ダメです>、「レポートにまとめさせたり」「新聞にまとめさせたり」
「ICTを活用させたり」して、表現させるような言語活動をさせなければ、
「思考力・判断力・表現力」はつきませんよ、と言っています。

   私はこのビラが「悪い」とは全然思っていません。むしろ、学習指導要領をわかりやすくまとめてある、
と感じていました。特に「思考力・判断力・表現力ま育成」は「言語活動を重視する」ことによって実現できる、
と目玉の2つの関係をよく表していると思っていました。
  しかし、多くの先生たちの反応を見ていると、その意図とは少し異なる結果が生じているようなのです。
2つ言及します。1つは、ビラ2のところでSさんがコメントしてくれたようなことです。つまり、
「すでに実践している人」にとっては自分がやっていることについての確認と意義づけになります。具体的には、
「これでいいんだ」「自信がついた」などと感じることであり、「この活動は思考力を鍛えることにもなるんだ」
「表現力を鍛えることを意識して取り組もう」などと感じることです。要するに実践に対する強化です。
  もう1つは「戸惑い」や「反発」です。つまり、
「そんなこと言われても、今でも教科書を終わらせるのに精いっぱい。
 この上、話し合いや発表を入れたら、教科書がおわらなくなる」や
「ペアやグループで話し合いをさせると、生徒たちはなかなかきちんと話し合ってくれない。
 関係ない話で盛り上がってしまったり、一部の生徒が話していて、
 中に全く参加しない生徒が出てくることもしばしばだ」などです。
 なぜ、こうなってしまうのでしょう?