グループ面接対策にも有効です

【授業研究】大学受験でも大学生の就職試験でも、面接試験は先生が指導すればするほど〈下手になる〉側面があります。それは「ああしろ、こうしろ」とたくさん言われて、話すべきことを原稿にして覚えていくからです。話し方はぎこちないし、質問に正対して答えることができせん。面接の達人と称される人は本の中で「何を話すかより、面接官の話や質問をよく聴け」と書いていますが、なかなかそうはならないようです。

 これがグループ討論となると更に対策が難しくなります。用意できるのは最初の自己紹介等の発言だけ。そのあとは臨機応変な対応が必要になり、「その対策ができない」と先生も生徒・学生も悩みます。

 この対策にアクションラーニング(質問会議)はとても役に立ちます。大学では授業でこれを教えていたので、学生が就職試験に合格してからよくお礼に来てくれていました。「グループ討論ではみんな最初のひと言ずつを話すとあとは話せないんですよ。シーンとなって沈黙が続きます。でも、授業でアクションラーニングをやっていたおかげで、他の人の発言に対して質問ができました。それが高評価だったみたいです」という話を何回も聞きました。クリティカルフレンドの出自はアクションラーニングと同じです。そこで、オンラインで質問してくれた先生には「クリティカルフレンドをやりましょう。私もオンラインで手伝いましょう」と回答しました。

 生徒たちの質問を中心とした対話のスキルが向上すると色々なことが変わります。楽しみです。