講義動画を一般公開します

【授業研究】「イベント型の学び」を「日常の学び」に転換するには様々な仕掛けや常識の壁を打破する必要があります。そのひとつが「イベントに行かないと登壇者の講義を聴けない」「(登壇者側からは)そこに来た人にしか伝えられない」という構造です。

 私はこのコロナ禍以降の約2年間にオンライン研修会用に「講義」を「事前視聴用動画」としてYouTubeにアップしてきました。その数は150本を超えます。それらの動画の冒頭には、どこの研修会向けなのかを述べていましたが、そんなことは、これを視る研修会参加者にはわかっているので、最近は「これは〇月〇日の研修会向けの事前視聴用動画です」とだけ説明して、本論に入っています。ということは動画だけだと「どの学校向けなのか」「どの教育委員会向けなのか」はわからないということです。

 もう一つの問題がありました。それは「感想・質問」を書いてもらうためのスプレッドシートのURLを概要欄に示していたことです。これでは個人情報が丸見えになります。ある時に事情があってスプレッドシートは概要欄に示さずに、メールで案内することにしました。やってみて「これなら一般公開できる」と気が付きました。

 そこで来月予定している某県教育委員会の研修会打合せの中で、「事前視聴用動画をオープンにしても良いですか?」と打診してみました。「県名や講座名が出ないなら全然問題ないです」とのこと。県内に研修講座の案内に使えるというメリットもありそうです。

 「来年その講座を受講する人は講義を見たらつまらないから来ないのでは?」という意見もありそうですが、たぶんそんなことはありません。同一名称の講座でも私の講義が2年続けてほとんど同じ内容だったことはありません。それに何より、当日はグループワークと質疑応答。これは「その時だけに起きることの連続」です。そこで感じたことや気が付いたことは、「現場での日常的な学びにつながるような構成」にしてあります。

 有料講座では難しいかなと恐る恐る打診してみると、「少しタイムラグがあって、受講している人に『他の人たちより早く視聴できた』というお得感があれば、公開問題なしです」とのこと。

 ということは「事前視聴用動画=講義動画」だけではなく、「質疑応答部分」についても「一般公開できる」ということです。さすがにこの部分を顔出しの動画でそのまま出すことはできません。回答そのものもきちんと整理する必要もあります。そこで「読み上げソフト」とパワポ・スライドを併用した、「回答動画」を作成してオープンにしようとしています。お楽しみに。