サブスクと主体的な学び

【授業研究】学び方・研修会の多様性が高まりました。「アナログかデジタルか」「対面かオンラインか」「買取型かサブスクリプションか」「同期学習か非同期学習か」「ワンウェイか対話型か」等々のたくさんの対立軸が議論されています。

 最近の私は、本質的には「イベント型学び」か「日常的な学び」の区別としてみるとわかりやすい気がしてきました。「イベント型学び」は「その時だけ」「競争的な学び」「質より量(日数・時間・登壇者の人数・参加者の人数など)」「参加者の実践の変化より参加者同士の人間関係の拡大」「学習者のグループ化・対立化・分断化(主催者側の囲い込み)」「学びの保証より出席することの重視」「主催者側の利益と学習者の利益の喰い違い」「現場軽視」「同僚軽視(現場からの浮き上がり)」などの特徴がありような気がします。

 私はそれよりも「現場で学ぶ」「日常の仕事(授業・生徒指導等)そのものを学びにする」方が大事だと思います。これにより、「同僚との競争ではなく協働」「組織の一体化より多様性の重視(参加重視がトップの不満を高める)」「同期学習より非同期学習の重視と拡大」「勤務時間の効率化(生産性の向上)」「個々人の生活の相互承認(全員一致をやめる)」などの効果が出てくる気がします。

 そのために「研修・研修会」を「買取型」から「サブスクリプション」に変えることの効果を感じ始めています。それにより皆さんは少しずつ「自分に合った学び」を始める気がします。もちろん、このためには「研修会講師(指導者・支援組織)」の在り方も変わりますし、スキルも変更を迫られます。講義の在り方、資料提供の仕方、質疑応答の方法‥を変えなくてはならないと感じています。

 しかし、それらを進めることで少しずつ、参加者の学びが変わってきている気がします。体調不良で寝込んでいる時期に、モヤモヤと考え続けていたことが、少しずつ整理され、実践に移ると、そこから新しい発見が始まっています。一ヶ月以上のダウンは大きな価値があったと言えそうです。