黒板に拘(こだわ)るのはなぜ?

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【授業研究】ニュースを見ていると色々な学校で、オンライン授業やハイブリッド授業(対面で参加している生徒とオンラインで参加している生徒がいる授業)が始まっていることが報道されています。それらを見ていて不思議なことがあります。

 それは全ての授業で黒板が使われていることです。そのために先生は「黒板に書く」「PCの画面に向かって説明をする」「時には図を描いたシートや教科書をPCに写す」、そして、「PC画面でリモート参加の生徒と話をする」ということをしています。これはとても面倒なことです。

 私ならオンラインでもハイブリットでも板書はせずにパワポ(ppt)を使います。これを画面共有して見せればリモート参加の生徒には画面いっぱいに表示されるので見やすくなります。教室に居る生徒にはスクリーンに投影すれば大きく見せることができます。生徒たち全員が持っているならPCで見てもらいます。これで対面参加の生徒もリモート参加の生徒も同じ画面を見ることもできます。

 pptのスライドを作るのが面倒だとか、味気ないという人もいますが、そんなことはありません。A4用紙に多色のサインペンで使って手書きし、これを画像に変換してpptのスライドに貼り付ければ、味のある、かわいい板書もできます。
 「板書のように少しずつ見せることができない?」。そんなことはありません。背景と同色の四角形などで手書きの文字や図をカタマリごとを隠せばよいのです。それをアニメーションで1つずつはがしていけば、板書同様に少しずつ見せていくことは簡単です。書き終わるまで生徒たちを待たせる必要もありません。

 ある県ではオンライン授業実施のマニュアルに「黒板をPCに写して説明せよ」と指示が出ていると聞きました。なぜ?という疑問が膨らみます。pptにすれば、同じ授業を他のクラスで実施するときには使いまわしができて楽なのに。先生たちで共有すれば「働き方改革」にもなるのに‥。

 十年以上前から授業改善と共に全く板書をしなくなった私にはどうにも理解できない現象です。

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