【授業研究】少し前の記事(8/13)に最近、自分が作成する講義動画の時間が短くなったと書きました。昨日(8/15)完成した動画はその動画の一部を取り込んで作成しています。これは私にとっては新しいチャレンジでした。これまではpptのスライドの使いまわしはしていたものの、動画そのものの再利用はしていなかったからです。
別に作成した動画を新しい動画に入れ込もうとすると当初はかなり面倒です。「どこで切るか」「どうつなげるか」「全体の時間調節はどうするか」‥更に挿入した動画に「矢印を入れたり」「テキストの説明」を入れたくなったりもします。そこで調べることになります。最近は調べ物はYouTubeです。特に動画編集のスキルを調べるのには、画面があった方が遥かに理解しやすいという圧倒的なメリットがあります。
テーマで検索して色々なYouTuberたちの動画を視ているうちに、徐々に特定の数人の動画だけを視るようになってきます。それは明らかにそのYouTuberたちの説明の方が優れていて、理解しやすいからです。その違いはどこにあるか。2つの面があります。
1つは編集に関する知識と経験です。同じスキルを説明していても、操作方法はその知識とスキルによって差が出ます。レベルの高い人が見せてくれる方法は明らかに手順が少なく、スラスラと進むことができます。今まで自分がゃっていた操作では何ステップも操作していたことをワンステップで終わっていることを見て驚くこともあります。これらを知ると「得をした」と感じます。
2つは「説明スキル」です。論理性です。最初に「結論」「手順」「時間」などを提示して、着々と説明してくれる人の説明はわかりやすいと感じます。最近は「概要欄」や「動画内」にタイムテーブルを示してくれているYouTuberも増えました。私も真似し始めましたが、特定項目を知りたいときや、繰り返し見るときにはとても便利です。
顔を出して説明する人、イントロ部分がきれいで音楽もきれいな人もいます。テレビ番組のように演出に凝って説明する人もいますが、初回は楽しめますが繰り返されると飽きてきます。それと動画では「えー、あー」が対面よりも気になります。先日もある方のオンラインでのリアルタイム講義を聞きましたが、操作はもたつく、「えーあー」は多い‥なとでわずか15分間の説明でも完全に飽きてしまいました。
などと考えていると、これは「教科授業における授業者の説明能力そのもの」と全く同じことです。授業者はもっともっと「説明スキル」を鍛えるべきです。そのために動画編集をやると良い気がします。一番良いことは編集を繰り返すと何度も何度も自分の説明を「見て」「聴く」ことになります。そのことが自己理解を深めます。
いずれ自分の意見を他者に伝える方法は「話す」「書く」だけではなく、「編集した動画で伝える」のではないかと思います。そうなればこれは大事な「コミュニケーション・スキル」の一部だということです。動画で送られてきた内容について「〇分ごろに話している〇〇についてですが‥」とメールするのは面倒です。今、開発に協力している新しいツールはそれを乗り越えられそうです。
新しい時代、新しいツールに夢が膨らみます。それと共に基本的なコミュニケーションスキル、説明スキル、更には読解力や文章力という基礎基本がますます問われます。私は最近、毎日動画を作成したり、私の講演を編集してもらった動画のチェックをしたりしています。一見、「新しいことに関わり続けている」ように見えますが、実は「基礎基本のコミュニケーション力」「説明力」を鍛え続けているということです。先生たちにもお勧めしたいものです。
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