質問力トレーニングで考えること

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【授業研究】昨年、質問力トレーニングのバターンを作りました。これを先生たちや高校生向けにあちこちで実施してきました。対面でもオンラインでも好評です。最近もいくつか実践したり、今後の実施計画についての打合せもしています。その中で気が付いたことです。

「何のために質問力を磨きたいのですか?」と
質問すると以下のような回答が返ってきます。

「生徒が一生懸命考え続けるような質問ができるようにしたい」
「授業全体が生徒たちとの質疑応答で進むような授業をしたい。
 そのための質問をしたい」
「私が講義をしないでもいいような質問ができるようにしたい」
等々です。

これらの話を聞いて気になるのは、多くの先生たちが、
「魔法の質問」のようなものを求めているような気がします。
それは「青い鳥」を求めて森の中を彷徨うチルチルとミチルを連想します。

質問そのものの質の良さも大事なのですが、
教室内が「安全・安心の場になっていること」、
生徒たちと先生の人間関係が穏やかであること、
そうなるように先生か毎日意識的に活動していること‥
などが大前提です。

言葉や表情、声のトーンだけでなく、普段の動作も大切です。
「廊下で生徒に声をかけられたら足を止めて、
 身体を生徒の方に向けて、返事をする」
「職員室で仕事中に声をかけられたら、
 キーボードから手を放して生徒の方に椅子を回して返事をする」
などは私が何年も意識してトレーニングし続けていた項目の1部です。

そして「傾聴すること」等々ができていて初めて、
「質の良い質問の効果」が発揮されます。

これらのトレーニングは今すぐからでもできるものです。
ぜひぜひ、お試しください。

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