歯ごたえ充分の読書会

【授業研究】去年から続いているフランスの日本語教師の皆さんを中心にしたオンライン読書会。新しい本は「具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ(細谷功著/dZERO)」になりました。ところが初回で行き詰りました。

 「この本をどうやって読書会するの?」「読めばわかるのよね」「すらすらわかるけど‥なんかもやっとするし‥」という話になってしまいました。あれこれ話し合っているうちに、「これは私たちの日常の中にある具体例を挙げて考えることが必要なのではないか」ということになりました。その話し合いの中でもいくつかの具体例があがりました。

・「子どもにテーブルの上に物を置かないで」と言うと
 「いつでもダメ」「何もかも置いちゃいけない」と理解してしまう。
 これって具体と抽象の問題だよね。
・ある会合でフランス政府の政策を非難する人と擁護する人が
 不満を感情的に述べた。平行線に見えるけど、それは具体の話に留まるから?

 私はこれらの話を聞きながら「論理学の学習はこんなことだった」と思い出していました。私はいわゆる「論理学(形式論理学)」の勉強は大学で、「弁証法的論理学」は空手の師匠から学びました。いずれの場合も教科書を読んでは「具体例を探して議論すること」が中心でした。

 でも、これはなかなか大変なことなのです。昔々、師匠にしょっちゅう「馬鹿か、お前は!」と怒鳴られ続けていました。でも、少しずつ理解できてくると考えることはとても楽しくなっていきました。事実の見え方も変わっていきました。この読書会もそんな風に楽しめるようになりたいものです。

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