私にできること、私の役割は?(2)

【授業研究】昨日(2021/2/24)の続きです。社会変革の必要性と可能性に気が付いた人たちは「教育を変えなくては」と思います。ところがこの意見を聞いた「学校現場にいる人たち=先生たち」の反応は様々です。

A 理念を理解し実践を変え、成果を上げる人たち。
B  理念は理解できるけど、どう実践してよいかわからない人たち。
C  理念は理解できないけど、職人的に良い授業をやっている人たち。
D  理念を理解できないし、実践もうまくない人。

 Aのタイプの先生たちが大多数なら最も良い状態なのだと思います。どんどん学校教育は進化していくはずです。しかし、現状はこのタイプの人たちは少数派です。私が見ているとこのタイプの人たちの多くは現場から浮いていきます。それに反比例するように「学校の外」からの評価化が高まるので、現場から離れてしまいます。

 対極にあるのがDの人たちです。でも私は当初このタイプだったと思っています。空手に気持ちが向いていて仕事は給料をもらうためととらえていました。他にもいろいろな事情があってこのタイプに見える人がいるのだと思います。

 AとDの中間にB,Cの人たちがいます。ボリュームゾーンです。ここに属する人たちの行き詰まりの原因は「学校社会に閉じ籠っている」ことなのではないかと思っています。ここに属する人たちが外の世界に目を向けることができたら、「実践を改善するヒント」を見つけたり、「理念をより高く広く持つ刺激」を得たりできるのではないかと思います。

 たぶん「実践を改善するヒントを得る(教えてもらう)」ためには同業の先生たちと交流が必要なのだと思います。「理念を高く広く持つに」ためには「学校の先生たち以外」との交流が役に立つ気がします。たぶんこのあたりの両立をうまくやらないと「理想は高いけど授業は下手な先生」や「授業はうまい(生徒は喜ぶ、成績も上がる)けど、目先のことしか考えない先生」などが生まれてしまうのだと思います。

 世界の潮流は「知識を得ることより、ものの見方や考え方、学び方・表現する力を重視」していますが、日本社会ではまだそれだけにシフトしにくいのは現実です。そこで両にらみの授業が必要になります。これはいささか難しいのですができないことではないと思っています。

 そんなことを考えながら、私の強みと私の現在の立場を振り返ると以下のことをやれそうだし、やっていこうと考え始めました。

 1つは「現場の授業力向上」です。私が教える面もありますが、私が指導していることを再現できる先生たちや学校をつくり、その先生たちや学校同士をつなげていくことです。そのための仕組みやツールはかなり整備されれてきました。

 2つは「学校の外の人たちと学校の先生たちとの交流の場」をつくることです。これも以前に比べるとやりやすくなってきました。ただ、この場の作り方は気を付けなくてはならない思っています。単純にビジネス社会の人たちとつなげればよいわけではないと最近強く感じています。その点では田原真人さんに学ぶことが大です。

 まだまだ考えなくてはならないことがたくさんあります。でも、最近は一緒に考える仲間も増えつつあります。大学を退職し、コロナ禍に遭遇してからやがて1年。振り回されながら、方向性が良く見通せないまま走ってきた感がありますが、少し見通しが立ってきたようです。

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