授業者スキルの段級位?

【授業研究】「月刊高校教育(学事出版)」に「授業改善のリーダーシップ」を連載していることを昨日(2020/12/18)の記事に書きました。その11月号の原稿に少しだけ、空手の理論に触れました。

 私は授業がうまいかどうかは人格や人間性ではなく「技・スキル」だと捉えています。授業が下手な人が「人間性の問題だ」と言われて素直に受け止めたら、人間性の鍛え方がわからなくて絶望するからです。しかし、「技・スキル」と捉えるなら、誰でも練習することで上達することができます。

 私のこの発想は以前は空手のプロとして活動していたことに根ざしています。恩師の南郷継正(なんごう・つぐまさ)は唯物論弁証法を駆使して「科学的武道論」を打ち立てた人物です。その中核をなす「上達論」は技の上達構造を見事に解明し、誰でもきちんとした練習をすれば強くなれることを実証しました。私自身もその成果の1つです。

 11月号の原稿ではそれにほんの少し触れただけなのですが、ある人から、教師の授業者スキルの段級位制をつくることはできますか?と依頼されました。土日の2日間は他の原稿の合間にそれを書いていました。

 久々に武道論を考え続けました。数年前なら書けませんでした。最近の研究で見えてきた「基本パターン」と「基本スキル」の考え方を基にすると、授業者スキルの上達構造はかなりすっきりと理論的に整理することができます。たぶん、多くの人に納得してもらえます。練習する人にも指導する人にも良い手引きになると思います。

 まあ、この考えが日の目を見るかどうかはまだ不明なのですが、私にとっては久々に空手家時代に戻ったような良い気分の数時間を過ごすことができました。考えるヒントになるリクエストをいただくことはとてもうれしいことです。

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