「発問」と「質問」

【授業研究】以前から「発問」と「質問」の違いについて質問をいただき、色々な回答をしたり意見を言ってきました。私は「発問」は「誘導的な質問」と理解しています。つまり、先生にはあらかじめ生徒たちにたどり着いて欲しい「解答」があるということです。

 このこと自体に良い悪いはないのですが、無理やり正解に誘導しようとするあまり生徒たちの意見を捻じ曲げたり、否定したりすることはやめるべきだと考えていました。そんな私に大きなヒントになるコメントをある研修会後のリフレクションとしていただきました。

その研修会は「質問力トレーニング」でした。
新しく作った方法で先生たちの質問力を短時間で
向上させることを狙いとしたトレーニング・システムを作りました。
そのシステムの初お披露目でした。
2時間のトレーニングでかなりの成果が出ました。
そのリフレクションの中にあったAさんのコメントです。

 『発問と質問の違い』
聴くということを大事にするからこそ、
”質問”が生まれるのだと感じた。
この点が予め、
たずねることを決めている”発問”との違いではないか。
授業の中で、予め決めておく発問では、
子ども達の発言を聴いているようで
実は聴けていないのではないだろうかと感じた。
やはり”発問”ではなく、”質問”が大事!(引用終了)

私は良い質問を出すために必要なのは、
「良く聴く」ことだと強調しています。
良く聴いて感じたこと、ひっかかったことを、
質問に変えるべきだとアドバイスします。

これが臨機応変な、その場にフィットした質問につながります。
前もって練り上げて用意した「発問」では
それができにくいというとです。
「発問」を使う時には留意すべきことなのだろうと思います。

これは大きな発見です。
とてもうれしいリフレクションをいただきました。
Aさんに感謝です。

※秋から始まるオンライン連続講座の案内は以下です。
◎「みんなのオンライン職員室」はこちら→ https://minnano.online/
◎「Find!アクティブラーナー社」はこちら→https://find-activelearning.com/
◎「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」は
  こちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4382057744/

f:id:a2011:20200204054022p:plain

◎お問い合わせ、研修会講師等のご依頼はこちらへとうぞ。
  →akikb2★hotmail.com ★をアットマークに替えてください。