若い時の勤務先の影響は大きい?

【授業研究】最近、色々な学校に関わらせていただいていると、学校によってICT環境の差が大きいことを感じます。機器が整備されていると年配の先生たちも徐々に使うようですが、整備されていない学校だと若い人もリテラシーはあまり向上しないようです。これが「先生の卵」にも大きいと感じることがありました。

 教員を目指して非常勤講師をしている若い人から、4月から新しい高校に行くと連絡をもらいました。聞けば、新しい学校は生徒全員がタブレットを持っているし、先生たちもICT機器を使った授業をやっているらしいとのこと。「それならまずは機器に習熟しなくていけないですね」とアドバイスとすると「良い学校に巡り合ったと思います」との返事でした。

 確かに。この人の前任校ではICT機器はあまり整備してなかったので、先生たちはそれらを用いた授業は全くやっていなかったようです。もし、そういう学校に何年かいれば、ICt機器に習熟する機会がないままに教員としての基礎をつくることになります。そういう先生と、最初から機器が整備されている学校に勤務して周囲の先生たちのそれらを活用した授業を見て育った先生とでは、かなり大きな違いができることになりそうです。

 公立学校でも機器の整備には差があります。公立学校の場合はどこに新任で赴任するかが、教員の将来に大きな差ができることになるかもしれません。この問題はあまり聞いたことがないのですが、案外大きな問題なのではないかと気になり始めました。