昔取った杵柄?[1]

【授業研究】授業改善でお世話になってきた公立某高校で「総合的な探究の時間」について具体的なお手伝いをし始めました。もとはと言えば、教育委員会から年末近くになって、「来年度から総合的な探究の時間を実施せよ。計画書を提出せよ」と指示が来たということがきっかけです。管理職を始めとして現場の皆さんは大変困っていました。行政のこんな乱暴な指示が現場を混乱させるのです‥現場に長年いた身としてはイラッとします。

 この混乱の中身はこういうことです。現在「総合的な学習の時間」や「LHR」で実施している様々な活動や行事を、すぐにやめることは困難です。しかし、だからと言って「変更しません」と回答すれば、教育委員会は「ダメだ」と言うに決まっているのです。私は、それらを残しながら意義付けややり方を変えれば良いと理解しているのですが、この発想自体がなかなか持てないし、まして「やり方を変える」となれば、大半の皆さんには具体的にどうするのかが、皆目見当がつかないのが実情だと思います。

 この窮状をみかねて私は手を出すことにしました。それは私にとってはこの仕事は「昔とった杵柄」そのものだからです。約20年前に「キャリア教育」をテーマにした「総合的な学習の時間」を他校に先駆けて始めようとしていた学校に転勤しました。なぜかわからないのですが、転勤してきたばかりの私の仕事のひとつが、このプログラム開発でした。今思い出してみても無茶苦茶な話です。

 3月の校長面接の時にその話を聴いて、「文句を言っている暇もない」と理解した私は転勤前から文献調査や人づてにアドバイザーを探し回りました。カウンセリングやグループワークに精通していたことはとても役に立ち、それから5年間この仕事を担当し、かなりの成果を上げたと自負できるものがあります。その後、この時の活動がきっかけになり、物理の授業改善の研究に着手し、「対話的な学び」を軸にしながら成績向上、学習意欲向上などの成果を上げました。その経験は生かせます。

 しかも、昔のままではなく、かなりレベルの高い実践を提案することかできます。それを教科授業の質的向上につなげることもできます。生徒指導や進路路指導、クラス経営にもつなげることができます。わくわくしながら、週末に学校に出かけて会議をしてきました。2時間の会議はあっという間に終わり、おおすじの方向性は共有できました。私のアイデアがどんどん使えそうです。内容については明日書くことにします。[この項続く]

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