授業改善こそ、学校改革・教育改革の本丸

【授業改善の必要性12】前回のべたように、ほとんどの学校教育に関する改善策は「教科科目の授業以外」が対象になっています。これでは根本的な解決にならないのです。同時にもう1つの問題も派生します。それは、授業以外のところに「○○教育」「××対策」が次々に入ってしまうことです。それをやるのは、授業を担当している先生たちです。つまり、あらゆる学校改革の施策は「授業以外の」教員の仕事を増やします。その結果、授業準備の時間が削減され、授業の質は低下してしまうのです。
 私は「○○教育」は「AL型授業」でなら、「教科科目の授業」の中で実践できると思っています。「○○教育」を「教科科目の授業」の中に埋め戻してくいことが大事です。そうすれば、授業の時間だけで生徒たちは知識とスキルを習得するだけでなく、キャリア教育で育成したい諸能力も鍛えられるのです。
 そのことは教師の意欲を高めることにもなります。現状では「授業では知識を教え」、「○○教育の時間に人間育成をする」という図式になりかねません。それでは、先生たちの授業に対する意欲は低下します。やりがいがあまり感じられないからです。
 「AL型授業」にすると、授業の中で生徒たちが成長するのがわかります。生徒の学習・成長を支援していることが実感できます。私はそうでした。そうすると授業の準備が楽しくなります。この活動は知識基盤社会が求める人材育成そのものです。私たちが毎日授業を実践することが、子供たちを育成し、未来の日本をつくることにつながります。そうとらえることができたら、学校は変わるはずです。だから、「授業改善」が必要なのです。(この項続く)