「希少性」から「多様性」へ

【雑感】8/9の産業能率大学主催「第7回キャリア教育推進フォーラム」に向けて、関係者と電話やメールのやりとりを盛んに繰り返しています。そのことが、考えるきっかけになり、色々な気づき(リフレクション)が生まれます。
  最近、気づいたのが標記のことです。1〜2年前からセミナーやフォーラムでの参加者の雰囲気が変わりました。それを「潮目が変わった」「黎明期は終わった」などと喜んでいました。しかし、それは少し早すぎるかな、と思い始めました。
  それは、「希少性」が、「希(まれ:滅多にない状態)」ではなく、「常在(当たり前にあるという状態)」になってきたということだけだったのかもしれません。それが「多様性」になれば、変化・発展のエネルギーになります。ただ、問題があります。「多様性」とは客観的な状態のことではなく、その社会を構成する人たちの「認識の問題」だからです。
  「自分とは違う人たちがいる」「みんな違うから私たちは成長できる」「違いを認めながら協力していこう」…そんな、雰囲気が大切なはずです。それが、「私たちは正しい。あいつは間違えている」と対立、排除に走れば、「多様性」の強みを活かすことばできません。授業改善は「希少性」の段階は脱却したと言えるかもしれませんが、これが「多様性」の強みを活かせるかどうかは、これから「実践者」たちが、自分たちや自分たちとは違う人たちをどうとらえ、どう協働していけるかがカギになりそうです。