授業改善に関する「理論武装」のススメ

【授業改善の必要性1】「なぜ授業改善が必要なのか?」このことを教師のみなさんはどう捉えていますか?そして、それをどんな風に生徒や保護者に伝えていますか?また、同僚と話し合っていますか?
  「文科省が新学習指導要領で指示しているから」ですか?「もっと効率よく学力テストや定期試験で点数をとらせるため」ですか?「授業中のいねむりを減らすため」ですか?「自分が好きな科目を生徒も楽しんで欲しいから」ですか?
  それらの理由はどれも間違いではないと思います。しかし、次の問にどう答えますか?戦後、日本はめざましい復興を果たしました。それは学校教育の大成果です。団塊世代の子供たちを、1クラスに50〜60人も詰め込んで育てました。大半は伝統的なワンウェイの授業でした。そんな大成果をあげた伝統的な授業を変えなくてはならないのはなぜですか?
  もう1つ、問いたいことがあります。例示した授業改善の理由は教師であるみなさんにとって、本気で取り組める理由になりますか?「文科の指示だから」では「言われたからやるだけですか?」と突っ込まれたらどう返答しますか?「点数をとることが人生の幸せにつながるのですか?」と問われたら何と答えますか?「疲れているのだから寝かせてください」と言われたらどうしますか?「先生が物理を好きでも、僕は物理がきらいなんです」と言われたら、どう対応しますか?
  何より問いたいことがあります。その目的に沿って授業改善をすることが、「大人のあなたにとって」本当にやりがいのある目的ですか?私は教師という仕事を「楽しくて、やりがいがあって、社会的に価値がある仕事」として取り組みたいと思ってきました。そのためには、それなりの「理論武装」が必要です。しばらく、私がつくってきた「理論武装」の中身を述べていくことにします。(この項続く)