【授業研究】12/13(金)の記事で紹介した2020/1/5(日)に開催される「高知の子どもたちの未来を拓く教育セミナー 」までは、まだ2週間あります。しかし、年末年始があるので原稿締切は明日(12/23)です。一昨日から原稿にかかりきりです。
書いているうちに新年早々に参加してくださる皆さんのことを意識するようになりました。たぶん大半の方が新年最初の研修会参加だろうと思います。そのタイミングで「新しい年に意欲的になれるような時間」をつくりたいものです。
特に高知県は東西に広いので県内からのご参加でも長時間の移動をされる方や、お泊りの方も少なくないはず。苦労して参加した新年最初の講演会が眠くてつまらないものにならないようにしなくては‥と気合が入ります。
すでに担当の方とメールでやりとりして、全体テーマと構成は決まっています。参加予定の方に予告して期待を高めてもらおうと思います。
テーマ「実践!アクティブラーニング 授業改善による学校改革」
~授業改善を通して教師の100年人生を豊かにする~
構成(目次)
1 自己紹介+進め方の提案
2 小林の高校物理授業の構造紹介
3 授業改善に必要なのはスキルとパターン
(「人格・人間性」から「基本技と形・型」へ)
4 組織的な授業改善に不可欠な「教師同士の対話的な学び」
(特に「質問のスキル」は授業力に不可欠)
5 「教師の100年人生」を豊かにする授業改善の必要性
(授業者スキル→担任・生徒指導スキル→100年人生を生きるスキル)
以下、簡単な内容紹介です。
〈1 自己紹介+進め方の提案〉
進め方の骨子は2つ。1つは「clicaを使います」。ですから、皆さんスマホをお忘れなく。充電もたっぷりしておいてください。2つは「質疑応答たっぷり」。今回の私の担当時間は2時間半(150分)ですが、講義の時間と「質疑応答の時間」をほぼ半々に設定しました。逆に言うと、質問がないと進みません。ぜひぜひ、質問たくさんください。
〈2 小林の高校物理授業の構造紹介〉
一応、説明します。これまで本に書いてきたことと少し違うのは「主体的な学びの質を上げるには生徒にメタ認知の力をつけされることが必要」なのですが、それには授業者のどんな働きかけが必要かに重点を置きます。
〈3 授業改善に必要なのはスキルとパターン
~「人格・人間性」から「基本技と形・型」へ~〉
この2年間、小中高校の「普段の授業」を軽く200コマ以上見学してきました。そこで気が付いたのは「授業の基本スキル」の重要性。ここに2つの問題があります。1つは「基本スキル」の内容は従来言われていたことと共通するものもありますが「意義付けを変更すべき」という点です。2つは「基本スキル」だけでは授業は成立しないことです。カウンセリング研修で「傾聴」「受容」などの基本スキルだけをいくら練習しても「面接」はできないのと同様です。初めから終わりまでの「流れ」も技として身に付ける必要があります。これらを「スキルとパターン」もしくは「基本技と基本型(形)」と称しています。
〈4 組織的な授業改善に不可欠な「教師同士の対話的な学び」
~特に「質問のスキル」は授業力に不可欠~〉
授業改善に関する動きで気になる1つは「個人プレー」になりがちなこと。2つは「学校一丸となって」の内容は「強制的な授業見学」や「グループへの連帯責任的な相互見学」。これでは「ノルマをこなす」か「イジメに近い研究協議」になりかねない。ここを乗り越える「授業者を傷つけない振り返り会」などを紹介します。この内容は「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」に基づきます。
〈5「教師の100年人生」を豊かにする授業改善の必要性
~授業者スキル→担任・生徒指導スキル→100年人生を生きるスキル~〉
教師にとっての学校は「生徒を育てることを通して教師が成長する場」と定義したいものです。生徒のために「教師が自己犠牲を積み重ねる場にしてはいけない」と思っています。そのためにやるべきことは2つ。1つは「時間と労力を削減して授業の質を向上させるスキル」を高めること。教師の生産性を高めなくては「働き方改革」は実現しません。もう1つは「新しい授業者スキルと伝統的な担任スキル・生徒指導スキルとの矛盾を乗り越え、両者を論理的にも実体的にもつなげる」ことです。更に「100年人生を目指す社会人スキル」ともつなげることです。その具体的な方法や基礎になる理論を紹介します。
ご参加の皆様、お楽しみに。
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