「つかれました。結構考えたように思います。生徒も考えてくれるかも」

【今週の振り返り】研修会で「物理の授業体験」をしたあとの参加者の感想です。50分間のうち私が説明しているのは約15分間。あとの大半はグループ内でワイワイガヤガヤ。それなのに「考え疲れた」というのです。
  実はこれ、私の授業に出ている生徒たちも同じなのです。特に2年生で初めて私の物理を受け始めた生徒です。「じゃ、終わりです」と終わりを宣言すると「え〜、もう終わり?」「あ〜、疲れた。アタマ使った〜って感じ」と口々に言います。数年前にある生徒は「小学校から今までで、授業中にひんなに考えたのは初めてですよ〜」と言ったほどです。
  ラーニングピラミッドでは「聞くだけで記憶に残るのは5%」といいます。ハーバード大学の学生の脳波を測定した調査では、講義中の脳波は「眠っているときと大差なかった」とか。黙ってじっとして聞いているときは「しっかり考えているように」見えます。本人も「しっかり考えているつもり」です。でも、実は適切な環境の中で話し合う時の方がアタマは働き、内容を理解・記憶するのにも役立っているのかも知れません。